第四十一話 陰影の一日
朝、6時半と早めに起きた俺はキッチンへと向かう。
そう、朝食とお弁当を作るのだ。
基本的に俺は自炊するようにしている。
父も母も共働きで夜遅くまで働いているので、少しでも楽させるためにそうしている。
「「お兄ちゃんおはよう‼︎」」
七時半頃に双子の弟と妹が起きてくる。
三人で朝食を済ます。
両親の分は机に置いておく。
そして弁当を持って俺は家を出る。
八時に夢呂日といつもの交差点で集合。
二人で学校へと向かう。
時々、吉川に会うことがあり、夢呂日がボコボコにされる。
本当に吉川はよくやってくれている。
「おい、感心してんじゃねえぞ」
口の悪い言い方で夢呂日が突っ込んできた。
こいつの心を読むのが厄介である。
学校に着くと教室に一人の暇人がいる。
非常に眉毛が濃く、かなり眉毛が濃い。
さらに眉毛が濃いときた。
どうしようもないだろ。
「本人に言うなよ?」
といかにも『www』みたいな感じで小声で言ってきた。
あとは、吉川と時雨が同じクラスだ。
女好きの夢呂日は時雨に話しかけて、吉川にボコボコにされるのがいつものオチだ。
授業は真面目に受ける。
これしか言いようがない。
昼休み。
お弁当を教室で夢呂日と食べるのはいつものことだ。
食べると二人で図書室にいく。
着くと他にもいろんな奴らがいる。
「よっ!」
岳信と学がやって来る。
言っちゃ悪いけど、岳信が隣にいると誰も目立たなくなるんだよな…。
図書室では色んなことをする。
色んなことは色んなことだ。
午後の授業が終われば。
掃除をして部活である。
終礼が終わるとそそくさと学達のクラスへと向かう。
「待てやー!」
後ろから夢呂日が走ってくる。
そうしているうちに学と岳信が出てきた。
四人で理科室へと向かう。
扉を開けると…。
「皆さん、こんにちは」
さっそく安田先生が挨拶してくる。
この前、騒動になった三人の先輩にも仕方なく挨拶して、ダラダラする。
大体の一日は何もせず過ごすのが科学部だ。
五時になると科学部の活動は終わる。
四人で帰って、学と岳信の二人と別れると夢呂日の家に向かう。
こいつに漫画を5冊ほど借りるのがいつもの日課だ。
家に帰り、勉強したり、借りてきた漫画を読んだら、晩飯。
風呂に入って、時間を潰すと俺は六時半に目覚まし時計をあわせて、布団にもぐった。




