第二十八話 湯けむり半殺し事件
「うおぉぉぉ!でかー!」
俺たちは旅館に到着した。
岳信が思ったいたより旅館がでかいせいか、テンションが高い。
「じゃあ、チェックインしてくる」
そう言って、夢呂日は旅館の受付に行った。
何かと、あいつは面倒ごとを押し付けられやすい。
「おい、陰影。元気出せ」
「ウェェェ」
陰影は、絶賛酔い中だった。
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「おお!部屋も結構広いな!」
来たのは畳の敷かれた和を感じさせる部屋。
外の眺めも最高だ。
「よし、どーする?」
観光もよし、休憩もよし、食事もありだな。
「風呂行ってくる」
と夢呂日。
「や、休む」
と陰影。
「飯」
と岳信。
まとまらないな。
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「美味かったー」
俺は岳信と食事を済ませて、部屋に戻ってきた。
「おかえり」
そこには完全復活を遂げた携帯をいじった陰影がいた。
「よかった、元に戻ったのか。あれ?夢呂日は?」
「まだ帰ってきてない」
『『『あ』』』
多分、全員が同じ事考えた。
そんな気がする。
そこで岳信が提案した。
「じゃあ風呂行くか」
「そ、そうだな」
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風呂場の入り口には大量の血があった。
そして、女風呂との仕切りの側にいたのは…
真っ青な顔をして気を失った夢呂日だった。




