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道中で
なんだかんだあって文化部祭りは終わった。
なんだかんだは俺、上外 陰影のせいなのだが。
今はバスに乗っている。
なぜか温泉旅行に来ているのだ。
理由は今はもう亡き夢呂日がチケットを当てたらしい。
「今はもう亡きじゃない。ちゃんと生き返ってるんだよ」
しかし、横に夢呂日の幽霊がいた。
どうやらこの世に未練があるらしい。
俺がハムと呼んでいた事か?
皆を騙していた事か?
それとも、夢呂日を実は心の中で認識していなかった事か?
「全部怒ってるよ!後なんだよ最後のは!」
仕方ない。夢呂日の未練を晴らしてやろう。
十一万四千五百十四円払ってもらうけれど。
「114514(いいよこいよ)www.」
じゃあ横の奴に構ってやろう。
「何で生きてんだよ死ねよ」
「「「酷い言われようだな」」」
俺たちはバスに揺られ、目的地へ向かった。




