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科学部の大魔法使いⅠ-強い絆でー  作者: ゴマ団子/Masari
第4章 漆黒の影のアサシン
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第二十三.五話 文化部祭り 後編

「おいおい、君ー。いい加減黙ってないでなんか喋ろうよ」


「ほらほら、俺たちといい事しようぜ」


さぁ、俺の出番が来たんじゃ無いかな?俺は少しずつその集団に歩み寄る。


「…お断りします」


「ああん?なんて言ったのかきこえないな」


一人の男が女の子に殴りにかかった。そこで


「おい、やめろ」


俺がそいつの手を止める。

かっけー!マジかっけー!一度こういうのやって見たかったんだよな!


「ん?なんだてめぇ、受付にいた奴じゃあねえか。しばかれてえのかっ⁉︎」


俺はそいつに腹パンをくらわした。意外にも知られていないが、科学部は戦闘の訓練を行っているのだ。


「お前らも嫌な思いしたくなかったら、さっさと去りな」


「「「ひぇー」」」


男達は不格好に逃げていった。さあて、ここからがメインイベントだ!


「君、大丈夫かい?」


ここからだよここから!俺が運命を作るんだ!

俺は定番のように手を差し出した。


「ああ、…ありがとうございます。おかげで助かりました」


彼女も手をとってくれた。


「怪我はないかい?」


「ええ、大丈夫です」


えーっと、あれ?次は?えーーーっと。


「あ、あの、本当にありがとうございました」


「え、あ、うん」


駄目だ!非リア歴=年齢の俺にはどうしようもできないのか⁉︎


「すみません、名前をお伺いしてもいいですか?」


「ああ、山出谷 学だ。君は?」


彼女は申し訳なさそうな顔をしながら言った。


「時雨 水色です」


ああ、この人が、ん?


「君、美術部だろ?なんで外から来たんだ?」


美術部ならもう、ホールにいるはずだ。


「えっと、その新しい絵を取りに行っててそしたらあの人達が…」


なるほど。そういうことか。


「絵、貸しな。展示しといてやるから、ホールに行ってきなよ」


「ええっ⁉︎でも、そんなの悪いですよ」


そんな事言われてもやるのが男ってもんだろ。


「大丈夫だ。俺は受付だし、首席みたいなお前が行かないわけにはならないだろ」


「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます。今度、お礼しますね」


そう言って三枚の絵を俺に渡し、ホールへと向かって行った。

彼女が少し悪い微笑みをこぼしているとも知らず。


強そうな全身甲冑の騎士と今にも殴りにかかってきそうな赤鬼、魔女の様な美女が描かれている絵だった。。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


作業を終え、受付に戻って来た俺は説教されていた。


「遅え!遅えんだよ!」


夢呂日に怒鳴られた。ひょっとすると、夢呂日に怒られるのって初めてかもしれない。


「陰影も多分サボってるんだろ、迎えに行く」


「とか言って、お前もサボるんだろ?」


呆れた様に岳信が言った。

また、討論が始まろうとした時、ホールの扉が開いた。

外側からでは無く、内側から。

開いた扉からは、


…さっき絵で見た騎士が立っていた。







次回、動く絵と夢呂日死す⁉︎

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