第二十一話 夏の思ひ出
美味しい所どりの、ダイジェスト版だ!
( ^∀^)
「来たぜー、岳信」
夏休みの三日前。俺、岳信の家に学が泊まりに来た。俺の家はマンションの五階にある。
学はパジャマ、洗面用具、焼き肉の材料、お菓子、その他も完璧だった。
現在二時。昼間を食べ終えて、丁度、いい時間に来た。
「いやー、夏休みの最後でもやっぱ暑いなー」
「だよなー、さっさとクーラーの効いた 部屋でゲームしようぜ。その後焼き肉な」
「こんにちはー、学君」
すると、穏やかな第三者の声が聞こえた。母さんだ。
「あ、お邪魔しますー」
「今日はゆっくりしていってねー」
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「なんだ⁉︎さっきのコンボ⁉︎」
やった!決まった‼︎ふぅ、練習したかいがあったぜ。やっぱり格ゲーの醍醐味はこれだよなー。
「俺の編み出した新技だよ。最後に取っといたんだ」
そろそろ五時になるから、ベランダで焼き肉の準備をしなければならない。
「あー、もうそんな時間か」
学が気がついた様に言った。
「よし、肉焼きまくろうぜ!」
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「美味かったー…」
学は物凄く満足した様だった。
確かに、学の選ぶ肉は美味かった。
「2人とも、お風呂入っておいで」
「風呂か、汗かいたし丁度いいな、行こうぜ学」
「おう」
俺たちは脱衣所へ行き、服を脱いだ。
すると学が、
「お、お前のち○毛凄くなったな」
「お前に言われたらおしまいだよ」
俺たちは顔を見合わせ笑った。
「よし、入ろうぜ‼︎」
俺たちは飛び込んだ。
「「熱っ‼︎」」
設定温度が50度だった。
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「あー、物凄ーくびっくりしたわー」
「本当に、母さん何してくれてんだよ、死ぬかと思ったわー」
風呂からあがり、俺たち2人は着替え、俺の部屋へとやってきた。
母親にお湯で殺されるとか洒落にならない。
あーもー、風呂上がりのコーラ。
「ぶっ」
なんだ?今の音は?ん?
「臭っ‼︎学、お前!屁こいただろ!」
「えへへー」
やばい、かなり臭い。死んでしまう。
この臭さ、今日の焼肉か?くそ、ニンニクまで、
「おーい、岳信。学君ー」
また、母さんがやって来た。もう、今度はなんだ?
「花火大会やってるみたいよ。屋上で見ておいで」
花火か…
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「おー、たーまやー」
学はのんきな事を言っている。花火か、もう、思い出したくないんだが。
昨年の小学生六年生の時、男子と女子の合同グループでこの花火大会の会場に行ったのだが、女子がうざかったので花火は嫌なことしか思い出せない。
まぁ、こんなくだらない話は置いといて、学と世間話でもしよう。
「もう、夏休みも終わりだなー、学」
「そうだな、色々あったな特に海での賢治戦とか、寿命縮んだよ」
「でも、俺は覚醒できたからいいけどな」
覚醒、俺はそのおかげで自分の世界を創り出した。
「夏休みが終わったら、次は文化部祭りだな」
「あ、そんな事あるって言ってたな」
覚えておけよー学。
「でも、」
学が言い出した。
「たとえ、これからどんなに苦しい事があっても、俺はみんなで科学部にいる事ができて、嬉しいよ」
…
「何恥ずかしい事言ってんだよ」
「おま、ちょ!」
学は顔を真っ赤にして言った。けれど、俺も心の中で言おう。科学部に入ってよかったと。
「そんな事より岳信。宿題はしっかり終わってるか?」
「あ」
読書感想文終わってねえ…
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こうして俺たちの夏休みが終わる。この話はほんのすこしの夏の思い出。
次回、準備




