第二十話 合宿後編
「はーい、それでは2人が料理をしている間、ゲストの山出谷さんにインタビューをしようと思いまーす」
やめろ岳信!こういう番組あったし、今やっちゃ駄目なやつだから!
「「「「「イェーイ!」」」」」
先輩達ものらないで!
現在、陰影と夢呂日が、絶賛料理中。どちらが美味いカレーを作れるかどうかになった。
「ではでは、最近驚いた事はなんですか?」
なんでそんな微妙なんだよ。
最近驚いた事…。
「やっぱ、岳信の賢治戦かな?」
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苦しみもがいていた賢治が、再びブレスを吐いた。
「危ない!」
岳信に当たる。やばい。
だが、岳信は避けようともせず、手を横に素早く振った。
すると、ブレスが散り、賢治を斬った。
「真空波…」
攻撃力千倍にするとあんな事もできるのか。これなら勝てるぞ!
カブトムシのレッドが、賢治に向かって飛び出した。
突進するつもりか?
「よっと」
すると、岳信が飛び上がり、構えた。
「うおぉぉぉぉぉおお‼︎」
そして、渾身の一発が炸裂した。
頭が砕けるんじゃないかと思ったが、ドラゴンだったので気絶しただけだった。
「こいつも操られてんかな?」
「ああ、多分そうだと思うぜ」
「じゃあ、先生のとこ連れてくか」
この時、俺は思った。誰よりも正義感が強く、仲間思いなこいつと友達になれてよかったと。
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そうこうしているうちにインタビューが終わり、二つのカレーが出てきた。
夢呂日は豚、陰影は牛だった。どちらも美味く、あの岡本先輩も決められない。そういう状況になってしまって、引き分けにしようと思ったのだが、
「混ぜた方が美味い」
岳信が、二つのカレーを混ぜてしまった。味については…想像して下さい。
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そして夜。学年ごとに就寝した。
「夜と言ったら恋バナだろ」
と、夢呂日が言ってきた。
「恋バナだったらお前、吉川とはどうなんだよ」
リア充野郎め爆破してやる。
「ああ、別れたよ」
「「「ええっ⁉︎」」」
衝撃事実発覚。
「お前あんなに吉川に好かれてただろ⁉︎どっちから振ったの?」
こんなに驚いている陰影初めて見た。
「いやー、ずっとほってたら、いつの間にか、別れようって言われた」
それは、お前がわるい‼︎
「お前、それは悪いぞ」
「ええ、そう?」
あきらかこいつが悪いな。
「ほんまに可哀想やんな、なーやっすー?」
「やっすー?」
なんだ?聞きなれない名前が聞こえたぞ。
「ん?こいつだよこいつ、今日捕まえたカマキリ。鑑定したら売っても安そうだからやっすー」
酷い奴だ。売るの⁉︎虫を⁉︎
そしたら、やっすーが、俺の顔に岳信がつけてきた。
「ぎゃああああああ!」
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あーもうほんと最悪。先輩と先生にめっちゃ怒られた。もうみんな寝ただろうか。
「おい学」
「なんだよ」
「花火大会の日、俺の家泊まりに来い。一緒に焼肉パーティをしようぜ」
素敵なお誘いだった。
次回、夏の思い出




