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科学部の大魔法使いⅠ-強い絆でー  作者: ゴマ団子/Masari
第3章 新世界のアタッカー
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第十九話 合宿前編

外伝 科学部の魔法警察 チェックしてね‼︎

物凄く暑い、夏休みの科学部。ただでさえ暑いのに。理科室には、扇風機しかない…。なんでだよ!吹奏楽部の音楽室にはクーラーがあるのに⁉︎はぁ、仕方ない。扇風機の首振りをやめて、俺にだけ風を当てよう。すると、扇風機の電源が切れた。


「首振れ」


陰影!!お前が神か⁉︎

説明を入れさせてもらおう。理科室には、左前、左後ろ、右前、右後ろの四つの扇風機がある。そして、自分があたろうと1人1人違う場所に行って、涼しく過ごすのだが、この理科室


「リモコン…」


「ん?なんだ?」


横にいた岳信が、聞いていた。恐らく呟いてしまったらしい。

とりあえず、リモコンが存在する。四つの扇風機共通のだ。それを手にした者は理科室で、絶対王政を築きあげることができるのだ。


「おい、岳信」


「だからなんだよ」


「同盟を組まないか?一緒に陰影から、リモコンを奪おう」


「OK」


よし!俺の絶対王政。やってやるぜ!


「寄越せ!陰影!」


「何っ⁉︎」


こうして俺たちのささやかな夏の戦いが始まった!


「え、何があったんだ?」


涼んでいた夢呂日がやっと気づいた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


安田先生がやってきて、リモコンを取り上げられてしまった…。あーあ。


「こんな事で喧嘩するのはやめて下さい。」


安田先生は呆れたように言った。


「それにしても遅いですねー」


「何がですか?」


すると、教室のドアがガラッと開いた。


「安田先生!予約、とれましたよ!」


予約?何だそれは。


「ではみなさん。今度の土日、合宿へ行きますので、用意しておいて下さい」


そーかー合宿かー、ん?え⁉︎


「「「「合宿⁉︎」」」」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こうして土曜日、俺達は合宿の為、とある山まで来たのだった。科学部員全員で。


「いやー、ワープするのもいいけど、飛んでくるのもいいなー」


今日は、岳信のワープではなく、張先輩の飛行能力で来たのだ。初めて空飛んだ…めっちゃ楽しかった…。


「先生ー。ホテル的なとこはどこですかー」


夢呂日が言った。確かに見渡す限り、木しか無い。


「そんなものありませんよ」


「「「「「「「「「ええー⁉︎」」」」」」」」」


全員の声って揃う事あるんですね。


「先生!じゃあ、あの予約ってのは?」


「あれは演技ですよ。でないと来ない人が結構出ると思ったので」


小橋先生の方を見るとテヘッと笑っていた。


「「小橋、後で殺す」」


陰影と岳信の声がまた揃った。やめとけ。あと、小橋先生なめられてる⁉︎


「今回の合宿の目的は魔法の訓練と科学部の活動の二つです。虫捕りや自然の研究などをし、魔法を使って生きて帰りましょう」


何でそんなハードなの⁉︎


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「すげーカマキリやー!」

岡本先輩の物質創造でテントなどを使っていると岳信がカマキリを見つけた。


「何してんだよ手伝えよ」


本当に。こっちも腹減ってきた。


「よし!俺こいつレッドみたいにして、飼おう!」


「レッドみたいにってのは何だ?」


「それは次話で話されるよ」


おい、それ言っちゃ駄目。

そうこうしているうちにテントの方から喧嘩する声が聞こえてきた。そして、矢田先輩が走ってきた。


「矢田先輩どうしたんですか?」


「実は陰影と夢呂日が喧嘩し始めたんだ。助けてくれ」


何やってんだよーあいつらはー。

そうして向かって見ると、


「お前の方が料理上手いって言ってんだよ!」


と夢呂日。


「何を言う。お前の方が上手いに決まってるやろうが」


と陰影。


「腹減ったー」


と岡本先輩。

ったく、つまらない事で喧嘩してんなー。止めに行くか。


「じゃあ勝負しましょう」


止めに行こうとした時、安田先生が止めに入った。


「美味しいカレーを作れた方が、一つ何でも命令できる。どうですか?」


すると、


「わかりました。まぁ上手いのは俺の方だけどな」


と夢呂日。


「何を言う。俺に決まってるだろ」


と陰影。

言ってる事変わってるぞ。

「腹減ったー」


と岡本先輩。

先輩ちょっとうるさいですよ。

陰影VS夢呂日。どうなる?








次回、合宿後編

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