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科学部の大魔法使いⅠ-強い絆でー  作者: ゴマ団子/Masari
第3章 新世界のアタッカー
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第十六話 第二の使者

現在、俺たちの装備は水着のみ。おまけに魔道具は持っていない。いつも持ち歩くように言われているが、さすがの今は持てないので、テントの中だ。


「頼んだ」


「任された!」


さっきかっこいい事を言ってみたものの、はっきり言って今の状態では陰影の影を操る能力でしか闘えない。俺がビームを使ったらどんな被害が出るかわからない。


排他的経済水域(はいたてきけいざいすいいき)


すると、陰影の影が動き始めた。あんな意味わからない名前にしたのか⁉︎魔法の名前。とりあえず俺はテントに早く魔道具を取りに行こう。


「うわぁぁぁぁぁぁ‼︎」


叫び声が聞こえたので振り返った。すると、前川 賢治の腹部から下をバッサリ切り落としていたのだ。


「や、やったのか?」


かなりの致命傷になったと思う。だがしかし、前川 賢治からは一滴も血が流れていなかった。何も流れていなかった訳では無い。ねっとりした液体が徐々に流れてきたのだ。


「これは俺の変身能力。体をスライムに変えた」


たちまち、流れたスライム同士が繋がり、前川 賢治の体が治癒された。


「学、急いでくれ」


「すまん!」


この能力はまずい。一刻も早く魔道具を持って来なければ。俺は無我夢中で走った。


「よし!」


俺は陰影のナイフと自分のビームサーベルのもちえを掴み、浜辺へと走り続けた。しかし、そこで待っていたのは、


「ぐっ、」


傷だらけの陰影だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「大丈夫か⁉︎陰影!」


周りに賢治の姿は無い。しかし油断はできない。何かに変身して、こっちを見ているかもしれない。


「俺の事はほっといて…」


こっから言う事は大体わかるぞ。『お前は逃げろ』だろう。その言葉に言う事を聞く訳が無…


「さっさと海に突っ込め」


「お前、今さらっと死んでこい発言しただろ⁉︎いや、それでもいくけれども」


そうだった。こいつは陰影だった。いつも何考えてるかわからないやつだった。すると陰影が、


「相手は水…」


と言って、気絶した。水?とりあえずそんな事はどうでもいい。俺はただ賢治に痛い目合わせてやるだけだ。にやにやが止まらない。そして俺は海の中へと入っていく。


「さっさとてでこいや‼︎賢治‼︎お前をこの俺のビームサーベル…」


そして俺は、俺がつけた名前を初めて呼ぶ。


「『絆』で、お前を斬ってやる」


ビームサーベル『絆』。それが俺の魔道具につけた名前だ。かっこいいだろ?


「いでっ、」


足に切り傷ができた。なるほど、奴は水に変身して、攻撃してきてる訳だ。


「しかしなぁ、あまいぜ。水で攻撃できない。だから必ず、攻撃する瞬間に何かに変身しているんだよ‼︎」


すると海水の中に鋭い刃物が現れた。俺はにゃっと笑って、


「一つだけ言っておくが、この『絆』で、お前は斬らないぞ。」


そして、俺は『絆』で斬りかかる。しかし、当たる訳が無い。相手には意思がある。だが、俺は当てる為に振ったのでは無い。


「ったく、邪魔だなー」


刃物から、声が聞こえた。そして、どういう原理かは知らないが、上へと飛び上がった。これぞ有名なあれだ。


「計画通り」


「あ、あれ?」


賢治は自分が動けない事を知る。そして、いつの間にか、浜辺の上にいる事も知る。


「おいおい、学。なんだよ、『マグロが大量だ!』ってラ○ンは」


さっき俺は、テントに魔道具を取りに行っただけでは無い。そこで、ケータイで言っておいたのだ。はっきり言って、俺1人であいつを倒せるとは思っていない。


「おいおい、久しぶりにキレちまったよ。怒りの矛先をぶつける奴を用意してくれていたんだろ?」


やば、そこまで怒るか?まぁ、結果オーライってやつか?


「あ、ああああぁぁぁぁぁぁ」


賢治がビビっている。ん?今気づいたんだけど、


「覚悟しやがれ」


岳信が持ってるの、あれ本物のマグロじゃね?



















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