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そろぼちぼっち。  作者: みなみ 陽
エピローグ
59/59

決意の悪

夜の学校の屋上で、かつての仲間の1人と久しぶりに会って話をした。

「いや~、僕の負けだね。圧倒的敗北…辛いな。」

敗北を認めないと、スポーツマンシップに反するからね。別に、スポーツマンじゃないけど。

僕がそう言うと、月光に照らされた小さな女性は、鼻で笑った。

「辛いって…ちっとも辛そうに見えんわ~、あの子達も浮かばれないな~。」

「や~、超辛い。病むレベルで辛い。辛すぎて、死にたいレベル。」

SNSで病みメッセージを沢山書けるレベルの辛さだよ、マジで。

「うふふ、日向君の願いは叶わんくなってしもうた訳じゃ。最も愛した人に殺されたい。でも、ただ、殺されるだけじゃ面白くないから、不可能な条件を付けて…自身の寿命が尽きるまで永遠に一生傍に居させる…なんて可愛い夢なのかしら!でも、それって我が儘じゃろ?殺されたいのに殺されたくない…意味分からんわ~。」

やれやれと首を振って、彼女は僕に背を向けた。

「不可能なだけであって、絶対不可能では無いからね。蛍の力が強くなる事は無くても、僕の力が弱まる事はある。その時が、蛍の願いも僕の願いも叶う瞬間だったのに…もうどっちも永遠に叶わないじゃないか…はぁ…なんかもっと辛くなってきた。」

蛍の最期の姿は、正秋君をやっぱり見に行く為に、こそこそ出て行く姿だった。

あの時、僕も彼女に付いていくべきだった…今更後悔しても、蛍はもう永遠に帰ってこないけど。

僕が聞いた最期の言葉は、うざい。今だに脳内でループ再生出来る。でも、これ時間経ったら忘れちゃうのかな?蛍の声も姿も思い出せなくなるのは…嫌だな。

「ねぇ、蛍に会いたい?」

「会いたいに決まってるでしょ!死ぬほど会いたいわ!」

「即答じゃね~、でもね、見るも無残っていうか…正直言って、相当グロいわよ。」

分かってないな…それでも良いんだよ。

「この世の誰よりも愛した女性だよ?どんな姿でも僕はそれを受け入れるよ。」

「流石、イケメンね。蛍は、いつもそんな事言われてたのかしら。蛍は絶対嫌いな台詞じゃろうね。ま、どうしても会いたいって言うなら、シオン君をどうにかしないと無理だと思うわよ~。あの子、ずっと蛍を離さないの。異常よね。あの子をそうさせたのって、一体誰かしら?」

分かってるのに、分かっていないような素振りをする、あえてそれを僕に言わせるように誘導する。

「蛍かな。」

「大~正~解!」

大袈裟に彼女は拍手をして見せた。

「蛍はな~んにも分かってあげなかった。分かっていたのに、興味が無いから無視をした。正秋君は、そんな蛍の愛情を受けていた。ま、嫉妬よね。蛍が真剣に向き合っていたら、蛍が死ぬ事は無かった。正秋君は死んでたと思うけど。」

そう言うと、ゆっくりとこちらへと彼女は近付いた。

「正秋君はね~…まさか、あそこまで無能だとは。」

「分かってたでしょ。僅かな希望にでも縋ったの?無能は生まれついたその瞬間から無能なのよ。でも、私、彼嫌いじゃなかったな~。うん、勿体無い。あ、そろそろ時間じゃわ。雛乃ちゃんとシオン君も、正秋君と蛍も全部こっちで保護と保管しとくけん。ま…復讐とか、取り返したいとか…思うんじゃったら、本部に来てよ…きっと、予測出来ない事も沢山起こる…それに総帥の願いがようやく叶うから。うふふ~、雛乃ちゃんのお陰で、平穏はまだまだ続くし、嘘で私達は守られる。絶対的に誰もが幸せになる世界を、もう誰も邪魔しなくなる。」

そして、彼女はジャンプして僕の耳元でこう囁いた。

「楽しみね。」

その声は、本当に楽しそうだった。ワクワク感が滲み出てて…彼女も彼女で何も変わっていない事に安心した。

こんなのが教師やってるとは…怖い世界だよ。

彼女が屋上から去ったのをちゃんと確認した。なんか、怖いしね。

「はぁ~、なぁ~んで、願いを叶えたいだけなのに、こうも、駄目になるかなぁ…。僕の願い生まれてから1つも叶った事が無いな~。呪いにでもかかってるのかな、やだな、怖いなぁ、お祓いしようかな。」

もう僕がこんな事を言っても、突っ込んでくれる人は居ない。

それを奪ったのは、部下のシオン君。

奪われたのなら、奪ってもいいよね…これを人は復讐と言う。

どんな事になっても、どんな姿になっても、愛する人の傍に居たい、それって普通でしょ?

嘘で守られた世界はもう十分だ。蛍が幸せになれた訳でも無かったし、つまらなかったし。

僕は悪だ。悪とは異分子。だから、この世の大半の空気を読まないタイプの人間だ。

全てを取り戻そう…この国の間違った歴史を嘘だらけの世界を、真実で壊そう…僕らが生きた証を取り返そう。あの頃みたいに、普通に生きてた世界にしよう。それは、きっと混乱だけど。

いつか、それが当たり前になる。

昔からその混乱から平穏は作り出されてきた。それを彼らの大半は知らないから…変化を恐れてる。

なら、無理矢理にでも変化を作り出すしかない。

「敵のアジトに…いざ出陣!ふふ…血が騒ぐね。」


孤独になった哀れな男が独り、決意の刀を抜いた。自身の正義を振りかざし、悪として世界を変える為に。


完結しました!拙い文章でしたが、読んでくれた方有難うございます!

テーマは中途半端で書きました。

一貫性が無い感じが伝われば…幸いだなとか思ったり。

正秋は、失う事が怖くて依存し、失った。周囲の環境が違えば、彼はどうなっていたのだろう!!でも、それを選んでしまった時点で、それにしかなれない。せめて、もう少し早く気づけたなら…少しは幸せになれたかもみたいな…!

正義は儚いし、悪もまた儚いと思います(謎)

日向は限りなく非道だから悪だろうけど、正義を名乗る集団が正義であるとは限らない。

その集団がやってることは案外日向と変わらないかもしれない。

正義や悪は、価値観や思い込みから出来てるとしたら、皆どれにでもなれる。

つまり世界は儚い!!!!

長々と語りました!!ごめんなさい!!



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