表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そろぼちぼっち。  作者: みなみ 陽
プロローグ
1/59

薔薇色の青春は送れない

俺は、蒼ヶ峰商業高校IT情報処理科2年、結城正秋ユウキセイシュウ 、特に優れた才能も無く、将来を模索する平凡な高校生だ。俺には、悩みがある。それは、友達なんていらない、そんな俺に、何故か人が沢山集ってくることだ。気付いたら、いつも、俺の周りには人が居る。俺は、そんなこと望んじゃいないのに。

老若男女問わず、俺に構ってくる。俺が、冷たく接しても、塩対応でも、「きゃー!クール!」「ああいう対応が女子に受けんのか!流石、結城!」とか、アホみたいなことを言う奴しかいない。普通、最低、最悪、かっこつけすぎ、調子乗りすぎ、うざ、とか言われるもんだろ。全く、どうかしてるぜ…。

俺は、こんなにも嫌われたくて、わざわざ、じいちゃん、ばあちゃんくらいしか知り合いが居ない広島に来たというのに。

入学したての頃、俺は、事前にネットで、友達の作り方というのをネットで調べ、そこに書いてある『~だけはしないように!』と書いてある所を実行して、一人でのびのび生活出来るよう頑張ろうと胸躍らせ3つ実行した。

まず、一つ目、髪を染め、シャツを出し、不良感を出した。だが、何故か、「キケンな香り…好き!」となり、先生に目をつけられ、無事、失敗した。(反省文を書き、校長室へGOし、保護者まで呼ばれ、散々だった。)

二つ目、自分からは何があっても絶対に話しかけなかった。自分から声を掛けると、勝手に友達認定してくる輩がいるからだ。だが、始業式の後にあるHRの自己紹介タイムで、質問攻めに合い、結局これは、無意味だと確信した。

三つ目、これは、会話になった場合の事を想定した俺の最終兵器だったのだが、粉砕された。

会話を弾ませないため「おう」「うん」「それな」「へー」「で?」の会話したくなくなるランキングに入ってそうな言葉をチョイスしたのだが、奴らは意地でも会話を続けようとしてくる。俺は、さっきの五語しか使っていないのに、気がついたら3時間も会話につき合わされていた。

俺の薔薇色サクセスぼっちストーリーは、わずか一週間余りで詰んだ。

一年の頃は、ただ本当に地獄だった。だが、これからは違う、何故なら待ちに待ったクラス替えだからだ。

商業ビジネス科1クラス、会計ビジネス科1クラス、IT情報処理科2クラス…、あえてクラス替えのある科に入ったんだ…今度こそ、今度こそ、成功させる…俺のハッピーライフを!!!!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ