朝霧裕香のメイクチャレンジ
「動かないでね、みなも姉ちゃん」
「ちょっと、緊張しましゅ」
「そうそう、そこはそのままで良いよ。次はね……」
屋台通りの休憩スペースにて。
現在裕香の手で、宇佐美の師事の元でみなもにメイクが施されている。
「へえっ、裕香ちゃんメイクに?」
「だってさ。元々オシャレ好きだったし、ぴったりじゃないかな?」
「打ち込める物があるのは良い事ですね。それにメイク道具だって、あれ高かったんじゃないですか?」
「裕香の為だし、安い買い物だよ。それに化粧なら重要性は流石にわからんけど、本格的じゃなくても使う要素なんて幾らでもあるだろうし、買って困る事はないだろ」
「ユウって結構妹思いだな」
――ほぼ女専門のボディガードとしての経験自体、学習自体はしてるんだな。
という言葉を飲み込んで、光一はとりあえず褒める事にした。
「――ところでさ、朝倉」
「はい?」
「朝倉はメイクはしないの?」
「しませんよ。食べ物を扱ってるんだから、そう言うのは厳禁です。それ以外でなら、軽めにやってますけど」
「――そんなに重要なのかな? 時々いろんなのをべったり塗りたくってて、逆に怖いのがいる位なのに」
「……そう言う事を堂々と言わないでください。それに重要かどうかで言えば、それはそうですよ。女の子は常に綺麗に見られたい物なんですから」
「……よくわからん」
いつもの事では?
という言葉を飲み込んで、歩美は苦笑する。
「こうして見ると、兄とはずいぶんかけ離れた分野を選んだもんだな」
「失礼ですけど、そうですね」
「悪かったな、どうせ俺は女の事なんて全然わからねえ――っと、終わったみたいだぞ?」
「どれどれ……?」
「涼宮先輩って美人ですから、楽しみですね
光一と歩美はちょっと期待を込めて、裕香の手でメイクを施されたみなもを見に行く。
「どっ……どう、れしょうか?」
「わあっ……涼宮先輩、すごく綺麗になってます」
「おおっ……なんか、みなもには違いないのに、なんか雰囲気が違って見える」
歩美と光一が感想を言って、みなもが頬を赤らめて……
「――成程、メイクは魅力を引き立てる物か。確かに女にとって重要だって理由、よくわかった」
「そっ、そう……れしゅか?」
「うん、裕香がどうして打ち込むのかがわかる位、みなもはかわいくなっだっ!!?」
「ひゃっ!?」
言葉の途中で、裕樹の足が思いっきり宇佐美に踏まれていた。
「……」
「何すんだよ!!」
「――知らない!」
「――あーあ」
そう言えば、女子キャラのメイク事情はどうなんだろ?
と、これ書いてるときに何となく思った今日この頃、。




