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剣虎と毒蛇の相対

コラボでおなじみ、夏目綾香と椎名九十九の相対です。

学園都市史上最悪の保安部員、椎名九十九

 “平和とは人を守る事ではなく、駆逐する事で成り立つ”とみなしており、保安部としての仕事でも仕事外でも手がけた事件に置いて、容疑者以上は例外なく度を超えた私刑で病院送りにし、学園都市の秩序を恐怖で彩った男。

 しかし保安部の追放、禁固刑の処分が下され、今後保安部の採用試験に倫理試験や精神鑑定を導入が決定されたその直後、まるで雲隠れでもしたかのように姿を消し、行方不明となっていた。

「――お前、今まで一体どこに居た?」

「それをお前が知る必要はない。自分は学園都市に真なる秩序を齎す為、帰って来た。それだけだ」

 その椎名九十九と相対しているのは、夏目綾香。

保安部の訓練での顔見知りではあったが、性格と思想の違いから相容れなかった上に、興行委員会の友人が、冤罪で椎名九十九の犠牲になった因縁がある。

「冗談じゃねえぞ。お前の私刑で、興行委員会は機能がマヒさせられたんだ。今お前に帰って来られてたまるか!」

「そんな我儘など知るか。秩序の為の犠牲など、貴様等クズどもの当然の義務だろうが」

「何ィッ!!?」

「情だの愛だの、存在せん物を突きつけた覚えはない。貴様等クズどもはクズらしく、平和の為に黙って掃除されていれば良い――それだけの話だ」

「……相変わらず、腹立つ野郎だな!! 行くぞセレーナ、皆の楽しみを守るんだ!!」

『ガルルっ!!』

 牙が特徴的な、線の細めなフォルムの虎。

 学園都市でも珍しい部類に入る古代種、サーベルタイガー型電子召喚獣セレーナが、珍しく敵意をあらわにして唸りながら九十九を睨みつける。

「守る? ……そんな自分勝手を願った罪、血で償わせてやる。来い、パニシュ」

『シューっ! シューっ!

 禍々しい斑模様の、巨木を思わせる太さの身体をしならせ、ギョロリと見た者に恐怖を与える様な双眸を向け、ボタボタとよだれの様に毒を滴り落としながら、唸るように声を挙げる、禍々しい様相。

 椎名九十九とハブ型電子召喚獣パニシュは、その身体による締め付けと獲物の丸のみで、多くの学生に恐怖とトラウマを植え付けた、学園都市で最も凶暴で気性の荒い電子召喚獣と称されている。

「言っておくが、その猫のチャチな幻影はパニシュに通じんぞ」

「知るかよんなこと! お前は一度ぶん殴って、命の尊さと人情のありがたさを叩き込んでやらにゃ気がすまん!!」

「ならば自分は、それらが如何に平和を害する物か。救いが如何に迷惑な物か、真実を刻みこんでやる」

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