屋台通りのほのぼのタイム
学園都市は生徒自治である
といっても学生という身分であるため……
「業務の邪魔にならん程度だけど、必修科目での課題はあるんだよな……つぐみ、これわかるかな?」
「……光一君、歴史の課題になると全然すすまないね?」
「……」(歴史オンチ)
業務の合間に課題をやる姿は、決して珍しいものではない。
「えーっと……ねえユウ、これわかる?」
「どれ? ……これならこの式にこの値とこの値を代入して」
「……あっ、出来た」
もちろん芸能科とて例外ではない。
宇佐美自身、成績は平均的なために裕樹に教えてもらいながら。
「それにしても、強いだけじゃなくて賢いって」
「賢いって、別に基本さえ理解してりゃ後は応用するだけなんだし」
「それが賢いって言うの! 天は人に二物を与えずって、ユウ見てると絶対うそだって思う」
「二物なら宇佐美だって持ってるだろ。歌とダンスが上手で、年齢不相応にでかい胸……」
バチーーンっ!!
「……裕樹先輩の場合、代償なく二物を与えられた訳じゃないと思うけど」
「……同感だ」
「代償が酷過ぎる気がするけど、能力を考えたら納得だわ」
「--納得するくらいなら殴るなよ」
「うるさい」




