学園都市のお正月
「皆さん、あけまして――」
『おめでとうございます!』
学園都市では大晦日の夜から初日の出にかけて、二年祭りが行われる(参照:学園都市の大晦日)
なので、学園都市の正月は寝正月である事が多く、おせち料理も料理店の予約が定番で、12月は料理方面の試練とまで称されている忙しさである。
「――ってか、見事に俺以外女ばっかだなおい」
所は、裕樹達の家。
元旦は寝正月で終わらせ、2日に皆で集まって遊ぼうと言う話になり、裕樹の家に集まる事になって――
実際来たのは宇佐美にアスカ、ひばりにつぐみにみなもだけ。
「確か光一君は歩美ちゃんともども、クリスと月さん達に捕ま……と一緒に過ごすって」
「お兄ちゃんは、芹ちゃんと2人きりで過ごすから」
「生徒会主催の新年会に、兄さんは出なきゃいけないから」
「正月は友達で集まるイベントがメインだよ。テレビも今日は、クリスマス終わってから撮り溜めした特番だけだから――あーっ、忙しかった」
「なので今日は、わたちたちだけれしゅ」
音頭を取った裕樹の呟きに、ひばり、つぐみ、宇佐美、アスカ、みなもの順に答えた。
「まあ良いけどね」
「少しは喜んだら? こんな綺麗所かこってるんだから」
「いや、この手の状況なんて結構出くわしでえっ!!?」
全員からはぁっとため息が漏れた。
「ユウ兄ちゃん、お雑煮出来たよ」
台所で、お雑煮を作っていた裕香が声を懸け、裕樹は配膳を手伝いに歩を進める。
全員分をついて、1人ずつに配膳し――
「いただきます」
大きめなこたつに入って、注文していたおせちを囲い、食事に。
席の配置はみなも、アスカ、宇佐美の隣に、つぐみ、ひばり、裕香が入る形に。
「お雑煮美味しいよ」
「うん。美味しい」
「ありがと、ひばり姉ちゃんにみなも姉ちゃん」
「お雑煮は勿論だけど、おせちも美味しい。流石ユウ君の取り寄せた物だね」
「ホント。盛り付けもすごくきれいだから、勉強になるなあ」
「――こういう時だと、ユウのコネってすごく便利」
裕樹の取り寄せたおせち、裕香が作ったお雑煮を食べながら、楽しく時を過ごした面々でした。。




