表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/402

思いつきカップリング(日常)

「えへへっ、お姉ちゃん♪」

「裕香ちゃん、くすぐったいよぉ」

「お姉ちゃ~ん、すりすり~♪」

「もうっ、どうしたの裕香ちゃん? 今日はいつにもまして甘えんぼさんだね」

「だって、ずっとお姉ちゃんが欲しかったんだもん――そのお姉ちゃんに、みなも姉ちゃんがなってくれるかもしれないなんて……お姉ちゃん♪」

 デート帰りに裕樹達の家によって、裕香に顔見せ。

 一応みなもにその意思がある事を伝えてから、裕香はずっとみなもにべったりで、今はソファーで裕香がみなもの肩に顔を埋める形で、上機嫌その物にお姉ちゃんと呼んで抱きついてる。

「ホント、喜んでるな」

「はい――かもしれないでここまで喜んでくれるなんて、思いませんでした」

「裕香、嬉しいのはわかるが程ほどにしときな? まだ決まった訳じゃないんだ」

「はーい」

 裕樹がコーヒーにココアを2つ、菓子をテーブルに並べる。

 勿論、裕樹がコーヒーで、みなもと裕香がココアで、みなもがテーブルについてココアを一口。

「――美味しい」

「そう? ――裕香にせがまれてよく淹れるけど、他に呑ませた事無いから」

「大丈夫です。優香ちゃんがお気に入りだって言うの、わかりますから――所で、このお菓子は」

「お得意様に裕香へって貰った物。確か、メアリーガーデンだっけか?」

「……高級菓子じゃないですか」

 余談だが、学園都市の高級料理店は外の高級料理店の学園都市支店として、主に青田買いの場として機能していたりする。

 勿論そう言うお店は、現役の視察でテスト(抜き打ちで)をする為、結構厳しい。

「ユウ兄ちゃん」

「ん?」

 そんな話をしてる間に、裕香が裕樹に歩み寄って、抱っこをせがむように両手を広げる。

 裕樹にとって、裕香を苦もなくひょいっと抱き上げてやり、裕香は足まで使ってしがみつく様に裕樹に抱きついて、裕樹の胸に顔を押し付けた。

「どうしたんだよ? 2人きりでもないのに、抱っこせがむだなんて」

「お姉ちゃんの前だから良いの。ぎゅ~♪」

「まだそうと決まった訳じゃないぞ?」

 裕香が傍目で見ても思い切り力入れて抱きついて、更には顔をぐりぐりと押し付けてると言うのに、裕樹はあまり苦しそうにしてない。

「――痛くないですか?」

「? 別に――ああっ、みなもだったら痛いだろうなこれは」

「――裕香ちゃんが意外と力が強い理由、わかりました」

「――ねえねえみなも姉ちゃん、この家来た時は敬語はやめて? ユウ兄ちゃんも、それで良いよね?」

「ん? ――ああっ、家族気分が壊れるからっていうんなら、まあ良いけど」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ