イベラクルの章・七年後
気が付くと、悪魔王家の城に立っていた。
何だろうか、ここは、
周りには何万という死体と、崩れた柱などが見える。
その死体を作り出していると思われる、紅く染まった少女。
恐ろしいほどの力のはずだ、なのにどこか、どこか懐かしいのだ。
その少女が、こちらを向く寸前で映像が途切れた。
「…?なんだったんだ、今の」
頭をかきながら独り言を言う。
理由はもちろんあの少女。
何か、何かに似ていたんだが…
「…そうだ、母さんだ」
ようやく分かった、あの少女は母に似ていた。
しかし母はもう亡き者になっている、そして母と思ってしまう程なものは…
「アルティスが、まだ生きてる…とかか?」
アルティス、記憶があるような無いような、餓鬼のくせに美人だった綺麗な双子のいm((ry
ふむ、今俺のシスコン振りが分かった様な気がする、恐ろしいわー、恐ろしいわ、俺。
とりあえず、そんな自戒は置いておこう、何にしろ、もしアルティスが生きているのなら、だ、今の夢の場所は、悪魔王家の城、そこにいる可能性が高いのだ。
「…行くしかないか」
と呟いた時だった、いきなりドアがすごい音を立てて崩れ去った。
呆気にとられる俺を余所に、水色の髪の少女が立っていた。
「じゃあ、行こうよ!」
「ハクリア…お前n「じゃあ私は先に行ってるよー!」
どういうこっちゃ、あいつ本当に安保だな、あれでも父さんの研究者の友達の娘か。
若しくは、人違いか、今のはハクリア・フリンソーディンという奴ではなかったのか。
そして、家臣とかを説得して、そいつとの旅が始まる、と思う!




