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にゅにゅにゅ  作者: 社容尊悟
三 麗しい子
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にゅにゅにゅの力

「男の人よりも優しい……」

 喘ぐような声で、ここなちゃんは呟いた。

「えっ、え。あの、ごめ、ごめんなさい」

「いいよ。もっと触っても」

 ここなちゃんの胸に埋もれて、窒息しかける。でかすぎて息ができない。

 なにを言わせたんだ、私は!

「むーむー」

 私がここなちゃんのたわわな胸に苦しんでいる時に、廸たちは話を続けていた。

「にゅにゅにゅの話をしよっか」

 ――待っていたわ。

 半分、自分たちの無駄話のせいで話が進まなかったと思うけど。

「にゅにゅにゅはさっきも言った通り、思念体みたいなものでね」

 ――その、思念体というのは、僕みたいな霊体のこと?

「ううん。違う」

 ――どういうものなの。詳しく聞かせなさい。

「この世に存在するもので、人の心に強く反応する。にゅにゅにゅが取りついた人間は摩訶不思議な力を得て、超人的な力を発揮するようになる。急に能力を身に付けた人とか、成長が著しい人はにゅにゅにゅに取りつかれた人間。ふつうはすぐに効果が出ないけど、にゅにゅにゅを内に秘める人は、とんでもない力を持ってる。麗香も、多分これからの呪術の完成度が高まると思う。……っていうのが、あたしが知ってる話かな。人から聞いたものだけどね」

 ――なるほど……。ということは、麗香はもっと鈍く成長していたはずなのね。特訓の成果がすぐに出たのも、にゅにゅにゅのおかげかしら。

「っぷはあ! はあはあ……」

 ――そんな汗だくな顔で荒く息をつかないで。ナニを想像しちゃうじゃないの。

「はあはあはあ……」

 また一夜のやらしい突っ込みが始まった。でも、今回ばかりはギブアップ。ここなちゃんの大きな胸に挟まれて疲れた。気持ちよくて眠ってしまいそうだったけど。

「ごくり……。……えーと、どこまで話したっけ」

「にゅにゅにゅに取りつかれた人間の話までだね」

「そうそう。そうだった……。つい麗香のアレを想像しちゃって……」

 二人して変態的なことを言い出す。二人だけかと思えば、筧まで顔を真っ赤にしているし。ピュアなハートを持っているのは、やっくんだけなの?

 みんな心が汚れているの?

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