友達でいたいのだと
本当に、辛いんだ。でも一生懸命に話してくれている。私のためなのかどうかは不明だけど……、話す時だと思って話してくれたんだよね。
「ありがとう、廸」
「ううん。こっちの方こそ、こんなつまらない話聞いてくれて、ありがとね」
「つまらなくなんてないよ。廸のこと、色々誤解してたから、知れてよかった」
「……そ……っか。なら、よかった」
廸は白い歯を見せた。いつもの廸に戻っている。
「いつでも待ってる」
「うん」
「明日もし地球が崩壊して、宇宙で暮らすことになっても待ってるから」
「おおげさな……」
――彼にとっては、そんなことが起きても君とのことの方が大事なのよ。
同じ男だからか、妙に廸の肩を持つ。廸の立場に立って考えている。
「放課後行こう。クレープ食べに」
「でもそれは……」
「いいじゃん。まだ友達同士だからさ。傍目にはわかんないよ。あたしが男だってことは。デートしてるなんて思われる心配もない。楽しい話しよ?」
「うん……わかった。行く」
「よしっ!」
廸はガッツポーズを取って、盛大に喜んだ。みんなが見てるから……。恥ずかしいよ……。そんなに目立たないで……。
人目を気にしないのって、男の子の性質だよね。
女の子だったら、ふつう、気にするもん。子供っぽいことするの、恥ずかしい。
廸って、天然?
元気に走り去る廸の背中を目で追いかけながら、私は一人、そう考えていた。




