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苦手な方はご注意ください。

従者と贖いの贄(棒人間物語)

作者:秋巻き
貴族は消滅した。これは大多数の人類にとって良いことのように語られる。貴族を含む特権階級の人間は、民を絞る取るようにして富を築き、「血筋」という正義の元に領民たちの人生を支配していたからだ。

フローレンは4歳の頃に親に捨てられ、町の隅で横になりながら衰弱していた。だが、町を治めている貴族、サンミューズ家の子供であるシャルルの気まぐれによって拾われる。シャルルはフローレンに飽きたらすぐに放置したが、母親のマリーが、彼女をメイドとして育成してくれる。

フローレンは不器用で、メイドとしての適正は低かったが、魔法に対する適性があった。それを見込んだシャルルの母は、フローレンを将来的な用心棒にするべく、禁忌に触れる魔法までも教えるようになった。

時は革命の時代。収まらない窮困により、貴族たちの権威は弱まり、民衆たちがあちこちで蜂起していた。民衆に破れた貴族たちは身分を降ろされ、殺害されたり、投獄されたりした。15になったフローレンはサンミューズ家に深い恩を感じながら生きていたが、民衆の感情はむしろ真逆だった。サンミューズ家も暴徒に襲われ、家の人々は皆殺しにされる。なんとか逃げ出したフローレンは、共に逃げたシャルルの絶望と憎悪に同情し、彼の社会に対する復讐に全面的に協力する。

彼女は旅の最中で貴族という存在が世間でどう思われていたのか、何をしてきたのかを知ることになる。
貴族は偉い。主の命令は絶対。
今まで疑うことのなかった自分の中の「当たり前」な感覚が、世間の新しい価値観と一致しないことに気づかない振りをし続ける。しかし、貴族たちを逃がすために革命軍に捕まってしまったフローレンは、ついにサンミューズ家が今まで犯してきた闇と、自分に隠してきた罪を知る。彼女は、それでも主を守ろうとするのか。
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