登場人物(現時点)
【乙倉和稀】
高校時代にタイムリープした元二十三歳の地方公務員。
中学卒業後から交流が途絶えた幼馴染の明美の葬式に参列し、同じく参列者だった彼女の恋人の山村慶次と出会う。
生前の明美が自分宛てに遺書を残したと聞いて取りに行くも、それ自体が罠で家に招かれた後に背後から包丁で急襲を受けて死亡。
以後、高校一年の六月の自分に憑依した。
今は混沌と化している自身の交流関係に対応しつつ、タイムリープの真相を探している。
【別の誰か・五月以前の和稀】
高校時代にタイムリープした和稀の関係がメチャクチャになっていた原因。
和稀の肉体には幼稚園時代から既に憑依し、明美とは接触していた。周囲に好感を持たれる立ち居振る舞いでモテており、中学時代及びタイムリープした和稀の周辺にも怪しいくらい親しい女子が何人もいる。
和稀がタイムリープした以降、その意識が何処へ行ったかは不明。
【朝倉明美】
和稀の幼馴染で、かなり歪んだ恋心の持ち主。
積極的にアプローチはしているが、その手段が遠回し過ぎて本人に気付かれない上に、巻き込んだ山村慶次を和稀殺害に至らしめる殺意を育む結果を招いている。
幼稚園時代から過去の自分に憑依していたが、肉体の主導権が無く、人生を傍観するように生きていた。
一新した高校時代では『獅山高等学校で最も美しい』と言う称号を得ている。
和稀曰く「まだ何か隠している」。
【獅山燐】
五月以前の和稀とワンナイトしてしまった不良生徒。
獅山高等学校の理事長の娘。
高校時代では和稀と一切交流は無かったが、色々と自棄になっていたところに彼が現れ、それを利用する形で傲慢な獅山家の一員としか認識されない自身の印象操作を行おうとした。
【角田海人】
和稀のクラスメイトにして寮では隣室。
本来なら和稀とは隣部屋という事で生じる最低限の交流以外は何も無かったが、五月以前の和稀による変化で朝食を共にするほどの友人となっている。
タイムリープ設定を本気では信じていないが、態度などから符合する点を見つけて自分なりに解釈し、本人の気が済むまで支えようと思っている。
【佐々川麦】
明美の友人で期待のテニスプレイヤー。
高校二年では全国大会に出たという程の実力者で、五月以前の和稀とは明美を介して交友関係を結び、かなり親しい。
【山川静愛】
和稀のクラスメイトで隣の席の女子。
五月以前の和稀とは読書仲間で、本を貸し借りしてはホームルームまでの短い感想会をする仲の良さ。
和稀がワンナイトの件で教員側から疑念を持たれても、人見知りな性格ながら必死に抗議した。
【茂野正隆】
和稀とはクラスメイトで部活仲間。
五月以前の和稀とは趣味が共通して熱意のままにオカルト研究部を組織している。タイムリープしてきた和稀には、態度の変化もまたロールプレイの一環だと見て真面目に付き合うなどの柔軟な対応力を見せる。
実は特待生で獅山に次ぐ頭脳がある事をまだ和稀は知らない…………。
【霧谷遙華】
和稀とは同級生で陸上部期待のエース。
高校一年生とは思えないグラマスなスタイルで一部の男子の中で人気を博し、下心満載の五月以前の和稀とも交流があった。
恋に恋するともあって、特に親しい和稀とそんな仲になりたい思惑もあるが、和稀違いとあって現在はどうなのか。
【山村慶】
和稀のクラスに編入してきた少女。
和稀を殺害した山村慶次とは名前が被るともあって警戒対象と見做されているが、本人は和稀に対して同じ特待生且つ親切な対応もあって好感を抱いている。
【獅山理事長】
獅山燐の父にして理事長。
何を考えているか分からないが、和稀にとって今後も動きに注意すべき警戒対象。




