小さな小悪魔的な?
『あ~、やだやだ、毎日がやだ!』
と、心の中で叫んだところで、誰かに届くわけでもなく、虚しくなるだけだ。
やがて叫ぶのも止めて、無心になる時がくる。
俺は、今電車の中なのだが、何かいいことが無いか探している。
駅が来ると電車は止まる。
そんなのは、当たり前のことなのだが、今の俺は、気づかない。
やがて心は静まり返り無の境地へと、落ちていく、すべての音は、消え色はモノクロームの世界へと…
そんな無の境地に、そいつは無理矢理に入ってきたのだ!
じっとこちら、うかがっている。
大きな目をして、こっちを見ているのだ。
『や、や、止めろ、そんな目で俺を見ないでくれ』
心の中で叫ぶ、声に出して叫びたいが、声が出でない、いや、出せないのだ!!
『だ、だ、ダメだ!負けそうだ!う~…』
思わず、微笑んでしまった。
不思議そうに見ていた赤ん坊は、俺に笑顔で返してくれた。
その瞬間凍りついた無の境地から、一気に現実へと、音と色が流れ込んで来たのだ。
何んだろう、嫌な一日だったが、赤ん坊の笑顔に救われた。
大きな幸せは、なかなか、ないけど、何気ない小さな事に、幸せを感じれたことに感謝します。
では、また。




