プロローグ
朝起きて寝癖を直す
台所に行くと 父と母が相も変わらずの姿を見せてくれます
他愛ない 平日の朝の風景
休日の朝は母だけなの
何故なら父は接待ゴルフに行っているから
そうそう私には兄貴がいます
忘れたわけじゃないけど どうでもいい存在 それがうちの兄貴です
私と兄貴の部屋は隣越しにも関わらず ここ数年顔を見ておりません
これが私の家族紹介 でいいのかな?
ここに来てあまり報告することが無いことに驚く私です
高校生活は不自由ありません 私はね
兄貴はあったのかな 高校に入学してからここ数年引きこもってます
(もう既にニートと呼ぶべきか?)
妹である私は 兄貴がニートなのをひた隠しにしております
何故って? デメリットしかないと思うから
部屋が隣なもんで 友達も満足に呼べません
彼氏は呼ぶのかって? 聞くなバカヤロー
話を戻すけど原因はたまぁに叫び声を上げるのです
〝異世界に行きたい〟だの〝超能力を身につけたい〟だの
女の私はそんなの 当然あり得ないと思っている訳でしてね
だけど知らなかった
まさかあんな体験するなんて
これから始まる物語は
家族の絆だったり 友情が生れたり 愛する人に愛されたり
そんな王道に溶けた修羅場を乗り越える少女の物語よ