雨の通り道
初めて小説を書いてみました。温かい目で読んでいただければと思います!
雨が降る日のことだった。石津琴音は、買い忘れているものがあることを思い出した。
「あらぁ。醤油買うの忘れてたわ。ちょっと買いに行ってくるわね。」
しかし、夫である私は反対した。
「こんなに雨が降っているのに、行くのか!やめておいた方がいい。醤油なんていつでも買うことができるだろ!」
「今日の夜ご飯に使うから、ないとだめなのよ~。」
妻はすると言ったらすぐ行動するタイプの人だということを忘れていた。目を離した隙にとお財布を持って外へ行ってしまった。窓を見てみると、庭から車が出ていくのが見えた。何か嫌な予感がしていた。
深夜になっても妻は帰ってこなかった。徐々に出てくる冷や汗。妻に何かあったのではないかと思っていたときに、固定電話がなった。誰からかと思い、震えながら取ってみると、警察からだった。
「石津小五郎さんでしょうか?警察です。琴音さんが事故で亡くなりました。」
それを聞き、私は絶望した。妻がいない世界でどう生きていけばいいのか。これなら死んだ方がましだ。そう思い、大雨の中外に出た。傘もささず、行き場も決めないままふらふらと歩いた。すると、雨で滑ったのだろうか、一台の車がこちらにゆっくりと近づいてきているのがわかった。妻のところへ行けれるのだろうか?
グシャッ・・・。