第二話
どうやら白っぽいのと黒っぽいのは争っているみたいだね。
まぁ、種族が二種類しかいなければ対立するのも仕方ないのかな。
二種類しかいなければ混ざりあったりすることもありそうなのにね。
白い方の街は…四角だね。
全体的にみても四角張っているけど、細かい構成も四角張っている。
小さい色々な四角が集まってまとまって大きな四角い街になっているみたいだ。
黒っぽい方は…あれ?
街とか無いみたいだけど、家みたいのもないな。
広大な大地のあちらこちらで好きなように過ごしているみたいだ。
街もないのに黒っぽい方のが数は多いな。
白い方と比べたら10倍ぐらいの差があるかな。
白い方は色々と機械もあるみたいで文明も発達しているっぽい。
黒っぽい方は野性的で逞しいな。
とりあえず自由そうな黒っぽい方に会いに行ってみようかな。
「やぁ、僕ラト」
とりあえず一人でいた小さい子の傍に跳んで声をかけて挨拶する。
「な、なんだお前!!!」
いきなり声をかけてビックリしちゃったかな。
「やぁ、僕ラト、こんにちは」
もう一回自己紹介と挨拶を繰り返す。
「お前、シールバン…じゃないのか」
僕の二度目の挨拶で少し落ち着いたのかな、僕の背中を見て何か呟いていた。
「シールバンって白い羽がある人達かい」
ニッコリ笑って話しかける。
言葉が通じるだけの知性があれば笑顔で話すのが一番良いんだよね。