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俺は/私は オタク友達がほしいっ!  作者: 左リュウ
第2章 秀才姉妹と一泊二日の親睦会
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第18話 親睦会二日目~黒幕はお姉ちゃん~

 結局、昨日はすべて正人一人がやりましたということにはなった。何しろ俺と葉山は未遂なのだから当然だろう(未遂といっても怪しいものだが)。

 しかし次の日、正人は男子たちの英雄となっていた。まあ確かにBBAではあるがこの学園の女子はレベルが高い。しかもその頂点に君臨する天美加奈の部屋に突撃を試みたのだから英雄視されていてもおかしくはない。

 ああ、結局手に入らなかったなぁ……幼女の写真。

 でもまあ、前金として正人の知り合いであるという女子の妹の幼女の写真は買えたからいいか。

 次の日も大体が自由行動だが、昼前にもなるとこの親睦会の中で数少ない班ごとの行動が行われる。

 昼食作りである。

 まずは山から下りてスーパーで食材を買って、またこの校舎に戻ってくる。そこで調理して、みんなで食べる。

 何を買っても良いし、何を作っても良い。

 実に楽だ。

 そうと決まれば話は早く、さっさと山を下りてスーパーの中で食材を選んでいた俺は、ばったり恵と遭遇した。周辺にスーパーだの商店街だの色々とあるが、まあ恵たちの班がスーパーに来ていてもおかしくはない。

「あ、かいくん」

「どうしたんだよ、恵」

「私はここで食材を選んでるんだー。他のみんなはそれぞれ別の場所で食材探し中!」

 恵たちの班の男手の実力は定かではないが少なくとも恵と南帆の料理の腕前は既に体感済みである。下手なものは作らないだろう。よっぽど変な物でも買わない限り。

 それにここらにある商店街の店の方がスーパーのものよりも安い場合があるし、昼食に使える資金は決まっているので、そこら辺は班員たちと考えている。

「かいくんは一人?」

「ああ。他のメンバーはそれぞれ別の店で食材を探してもらってる。お前んとこと同じだよ」

「ほうほう。ということは私とかいくんの二人きり、というわけですな?」

 そうなる。

「うーむ。これも珍しい状況だね。部室では基本的にみんな来るからこんなことなかなか起こらないからね」

 そういう意味ではなるほど確かに。珍しい状況だ。そもそもからしてクラスが違うのでこんな状況になるのは本当に難しい。

「じゃあせっかくだから二人でテキトーに食材選びでもしますか」

「そうだな」

 特に断る理由もないし。

 こうして、俺と恵は二人でぶらぶらと食材を物色する。とはいえ、見ていることにはちゃんと見ているので食材をちゃんと選んではいる。

「かいくんってさ、頭良いけど塾とかに言ったりしてたの?」

「ん? まあ、行ってみようかと思って入学直後に塾に見学に行こうとしたことはある。ほら、今回の親睦会で使わせてもらってる校舎をまるまる買い取ったっていう塾な」

「……ああ、うん。そうだね、知ってるよ。嫌ってほどに」

「でも色々とあって行けなかった」

「なんで? スーパーで栄養ドリンクを万引きした万引き犯にその栄養ドリンクを知らぬ間に滑り込まされられて万引きの容疑でもかけられたの?」

「いや、そんな仮面ラ○ダーブレイドみたいなことじゃなくて……まあ、なんていうか。トラブった?」

「……やっぱり、ね……」

 ブツブツと一人小声で何かを言う恵。しかし隣にいる俺にさえ聞こえないぐらいの声だったのでよく聞こえなかった。まあ、BBAが何を呟こうとも俺には関係ないが。

「かいくんって高校デビューしたんだよね?」

「失敗したけどな」

「ふっふっふっ。何を隠そう、私もそうなんだよっ!」

「ふーん」

 さて、と。確かカレーのルーはここら辺に……、

「ちょっとかいくん! 同類がここにいるのにその反応はなに⁉」

「なに⁉ と言われても。本当に俺にとってふーんとしか言えないような感じなんだけど。第一、お前の高校デビューがイマイチよくイメージできん」

「えー? ごくごく普通だよ? 私、それこそ入学直後は黒髪ロングで前髪で目元を隠すような地味ぃ~で大人しいぃ~だったんだよ?」

「……想像つかない」

 目の前の栗色の髪のポニテがそんなんだったとは想像つかないというのが本音だった。

「むー。やっぱり覚えてないんだ」

「何を」

「何でもないよぅ」

 ぷいっと顔を逸らす恵。何を覚えてないんだろう。さっぱりだ。

 ここはとりあえず、話題を逸らそう。

「恵は、塾に行ってないのか?」

「行くわけないじゃん」

 即答だった。

 そりゃそうか。行ってたら『やれば出来る子』である恵が中間テストで赤点ギリギリなんていう点をとるわけがない。にしても、やけに棘のある言い方だったな。そんなに塾が嫌なのだろうか。

「塾なんて大っ嫌いだよ」

「お前は確かにそんな感じがするよ」

 塾には行ったことはないがイメージ的に恵とは合わないような気がする。何ていうか、こいつは野放しにしてた方が伸びるというか。……問題は、やれば出来る子なのに野放しのままだと何もしないという事なのだろうが。

「……まあ、そうなんだけどさ」

 ややぎこちない笑顔を見せながら、恵は話題を逸らすように半額弁当コーナーへと視線を向ける。

「なんか食材選ぶのもめんどくさくなってきたねー。もうかいくんがバトって半額弁当を勝ち取ってきなよ」

「いや、俺は狼じゃないからな!?」

 あんな壮絶なバトルを繰り広げるぐらいなら普通に自炊するわ。

「ったく。ちゃんと自分の班の食材ぐらい探せよ」

「かいくんのいじわるぅ。もう少し一緒にいちゃいちゃデートしてもいいじゃーん」

「は? 俺がデートをするのは幼女とだけだから。あとはせいぜい二次元美少女だな。それが幼女キャラであればなおよし」

「……時々思うけど、かいくんって筋金入りの変態紳士さんだね」

「よせよ。照れるじゃねえか」

「いやいやいや。褒めてないから」

「俺ぐらいにもなれば、ギャルゲー片手に二次元美幼女とのデートなんて余裕だぜ」

「おまわりさん。こいつです」

「ふっ。おまわりさんを呼ばれてもなんともないね。もうダチみたいなもんだから」

「おおーっと? おまわりさんと知り合いになるぐらいに通報されてるよー?」

「あの人さ、俺が家に帰るときはいつもかわった挨拶をするんだよな」

「かわった挨拶?」

「ああ。『次こそは証拠を掴んでやるからな』って」

「いや、それアウトだよ! 絶対アウトだよ!」

「ははは。何いってるんだ恵。もうおまわりさんと俺は知り合いをこえてダチなんだぜ? 毎回、『またお前か』『今回こそは証拠を掴んで園児たちの平和な生活を取り戻してやるからな』って挨拶をかわす仲なんだからな!」

「アウトだよぉ――――――――――――――――!」

 また叫んだ。今日の恵はどうやら調子が悪いらしい。わけのわからないことを叫んでばかりで。

 仕方がない。話題でも変えるか。

「つーかさぁ。この親睦会も一泊二日でよかったよ」

「どうして?」

「おまわりさんの話によるとここ最近、俺のいきつけの幼稚園と幼稚園の周りで問題がおきてるんだよ」

「そんな『俺のいきつけの喫茶店』みたいなノリで言われても……」

「なんでも、ここ最近幼女たちがストーカー被害にあってるらしい」

「うん。それが真実なら少なくともこの一泊二日の間は幼女たちの平穏は護られてるね」

「そんなバカな。俺と言う幼女専属のス○ンドがいない状態で幼女たちの平穏はありえない」

「スタ○ドっていうよりもはや悪霊だよね。そういう意味ではス○ンド……っていうか初期スタプラだけど」

「スタ○ド名:幼女の騎士ロリィ・オブ・ザ・ナイト

 近接パワー型

 破壊力A←(幼女の平穏を脅かす者には容赦しない)

 スピードA←(幼女のピンチにすぐ駆けつける)

 射程距離A←(遠くからそっと幼女を見守ります)

 持続力A←(幼女がいる限り存在し続ける)

 精密機動性A←(気配を感じさせないぐらいに素早い)

 成長性A←(これからも幼女への溢れる愛は止まらない)」

「無駄に高性能だね」

「因みに能力は物陰からこそっと幼女を見守り、守護することだ」

「もうス○ンド名を追跡者ストーカーに変えたら? いや、変態紳士ロリコンでもいいかもね」

「因みに幼女への愛が高まってスタ○ドが成長して新しい能力を修得したんだぜ」

「どんな?」

「時止め」

「かいくんだけ私たちとジャンルが違うんじゃないかなぁ!」

 そんなこんなで時間は過ぎ、俺と恵は目的のものを購入することが出来たので帰路につくこととなった。

 俺も恵も集合場所を寮の前にしているので帰り道も当然のことながら同じである。

「はぁ……なんかここに来る前よりも疲れたよ」

「お前ははしゃぎすぎなんだよ」

「主にかいくんのせいなんだけどね!」

 何故だ。俺は何も悪いことをしていないのに。

「……でもまあ、かいくんたちと一緒にいると楽しいからいいけどね」

「ふーん。お前のキャラならもっと一緒にいて楽しくなれるような友達は沢山いそうだけどな」

「そんなことないよ。今はほら、コーコーセーでびゅーに成功したからそれなりに話す友達はいるけれど、中学の時は結構大人しかったんだよ?」

「想像できないな。なんか逆に……」

「気になるんだ?」

 と、俺の言葉を先回りして。

「私の中学生時代」

 いつの間にかかなり近い距離にいた恵が、いたずらっぽい笑みを浮かべていた。

 いつの間にか近い距離にいた、と言ったが、実際にはあと数センチという距離だ。

 不覚にも……不覚にも幼女を愛する俺は、目の前の美少女がBBAだと頭では理解しつつも――思わずドキッとしてしまった。

 いくら幼女への愛を深めて高校デビューしたとはいっても同年代の美少女にこんな距離でこんな表情をされてはそりゃあドキッとしてしまうだろう。

 いや、落ち着け黒野海斗。こいつはBBAだ。年増だ。俺が敬愛するかたなしくんもいっていた。

 女なんて十二歳以上はみんなBBAだと。

 ああ、俺もワ○ナリアで働きたい。そして先輩を愛でたい。そうだ、幼女の事を思い出せ。加奈の時と同じだ。自分という存在を再認識するんだ。

 俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。

「……俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は幼女を愛してる。俺は……」

「……あの、かいくん。目の前でブツブツと犯罪者と間違われても仕方がないこと呟かないでくれるかな?」

「ハァハァ。幼女ハァハァ。デュフフフ。先輩、忍ちゃん、可愛いよぉ……ぐへへへへへ」

「うわー。これはもう通報しても文句言われないよね」

「……ふぅ。落ち着いた」

「あ、もしもし警察ですか? ええ、はい。ちょっとしょっぴいて欲しい人がいるんですよ」

「せいや!」

 俺は恵の携帯を取り上げて通話を切った。俺は素早くて精密な動きが得意なのだ。牢屋の中から牢屋の外にあるものだって盗っちゃうぞ。

「ったく、急に何するんだよ。動揺しちゃっただろ」

「かいくんは動揺したらあんなことになるんだね」

 だが恵は少し考えるように人差し指を口元にあてると、

「――ふーん。そっか、動揺したんだ……ふふっ」

「な、なんだよ」

「じゃあこーゆーのはどうかな?」

 小悪魔のような笑みを浮かべると、恵はむぎゅっと体を密着させながら腕に抱きついてきた。

 なんか良い香りもするし、柔らかい体の、特に柔らかい二つのメロンが無遠慮に押し付けられている。

「ふふっ。どーかな、かいくん。私って結構おっぱい大きいんだよ?」

 頬を赤く染めながら小悪魔風の笑みを浮かべながら上目遣いである。

 普通の男ならこれで落ちるだろう。しかし……、

「……恵」

「っ! な、なにかな、かいくんっ」

 恵は、ぱあっとようやく念願叶ったとでも言いたそうな顔をする。フッ。俺を嵌めることが出来たと勘違いしたか、バカめ。

「――そんなことをしても無駄無駄無駄ぁ!」

「……………………はい?」

 何いってんのこいつ? みたいな表情をする恵。あくまでシラを切る気か。

「いいか恵、俺はなぁ! ぺったんこなまな板が大好きなんだよォォォ!」

「な、なんだって――――!」

 ガガーン! と打ちのめされたような顔をする恵!

「どうせそのメロンで俺をからかう算段だったようだが、甘いな! その技は既に攻略しているッ!」

「な、なんだって――――!」

「俺はな! 幼女の未成熟でつるぺたなまな板の胸と言えるかどうか際どいぐらいの胸が大好きなんだよ!」

「な、なんだって――――!」

「それに比べお前の体は全ッッッ然ダメだ! 揺れるおっぱい! むちむちの太もも! 出るとこは出て、引き締まるところは引き締まっている抜群のスタイル! 落第点だ! 予選敗退だ! 否、予選にすら出れはしない!」

「な、なんだって――――! ……って私が言うのもあれだけどそれって割と良いんじゃないの?」

「は?(威圧)」

「……………………てゆーか、かいくん、私がここまでこーんなにしてるのに何も感じないの?」

「お姉ちゃんが言っていた。俺はどうしようもなくだめだめな弟だから他の女の子が俺に迫るときにはそれはすべて遊びだ、俺をからかってるだけだからお姉ちゃんだけを見ていればいいんだよってな」

「うわお、ここでまさかの黒幕の発覚だよ」

「まあ、そう言う姉ちゃんもぼいんぼいんのばいんばいんだから興味ないけどな」

「…………あれ? もしかしてお姉さん自分で自分の首をしめてない? 確か、かいくんに幼女趣味を与えたのもお姉さんだし」

「ああ、姉ちゃんには感謝してるよ。あのとき幼女アニメを俺に与えてくれなければ今の俺はなかった」

「あちゃー。お姉さんやっちゃったねー、これは」

「懐かしいな。そういえば姉ちゃんも、『まさかこうなるとは……ミスった』って喜んでくれたなぁ」

「それ喜んでるの?」

「『お姉ちゃん大好きっ子にする予定だったのに……』ってそれはそれは喜んでくれたぜ」

「お姉さん、御愁傷様です」

「つーか今思えば密着ぐらいどうということはないよな。姉ちゃんのスキンシップに比べればさ」

「え?」

「姉ちゃんなんか勝手に俺のベッドに入ってくるわいきなりむぎゅって抱き締めるわ……思い出しただけでも疲れるぜ」

「ちなみにお姉さんってどんな人?」

 恵の問いに、俺は携帯を操作して姉ちゃんの写真を見せる。

「これが姉ちゃん」

 そこに映っていたのは、ぼんっきゅっぼんの姉ちゃんが俺を抱き締めて(胸に押し付けて)いる画像である。

 今思えば姉ちゃんこそ俺の理想とは最もかけ離れたスタイルであろう。

「このリア充!」

 何故か俺は恵に理不尽にぷんすかと怒られた。


にわかと言われようがジョジョは二部が一番好きです(迫真)


次点で四部、七部、五分、三部。


六部終盤は好きだけど唖然とした。




現在の海斗は幼女への愛とお姉ちゃんの洗脳教育


姉「お姉ちゃんだけを好きになれー。他の女の子はみんなかいちゃんをからかってるだけだぞー。お姉ちゃんだけを好きになれー。他の女の子はみんなかいちゃんのことなんかほんきにしてないぞー」


で鈍感属性主人公くんが形成されました。

しかし最近はそんな姉とは離れて暮らしているためか若干洗脳が緩んでいます。


幼女への愛?


日に日に増してます。






……そろそろ姉ブームが来ても良いと思うんだ。


良いじゃないか、姉キャラ。

特にネットの画像で見かけたアクティブ姉タイプが大好きです。

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