其の三
其の三です。楽しんで頂けたら嬉しいです。
博麗神社を後にした流星は十年前に魔理沙と約束を交わした場所に居る。
其の場所は星が一番に綺麗に見える場所で星が出れば魔理沙と何度も此所に来て星を見ていたのを思い出さされる。
流星は此所で魔理沙に渡したキーホルダーを見ている。幻想郷を出る前に互いに1つずつ渡したキーホルダーを。
「こうして時間が経つと十年もあっという間に感じるけど、やっぱ十年は長かったよ」
草原に横になり流れる微風に当たりながら空を眺めている流星。今夜も星が出ればもう少しで見えてくるだろう。
暫く空を見ていると後ろの方で流星を見ている人が居る様な感じがした。流星は起き上がり後ろを見る。
懐かしさを感じる人が空を見ている。流星は其の人が誰か直ぐに分かった。
「紫さんじゃないですか」
隙間に座って流星と同じく空を眺める紫が其所に居た。紫は流星を見て微笑むと語りかけてきた。
「久しぶりね。最後に会ったのは貴方が幻想郷を去る時だから丁度十年になるのね」
「そうですね、本当に久しぶりです」
「妹にはもう会ったの?」
「会える処で急に緊張してしまって、結局未だ会ってないです」
紫は頷くと再び空を見る。それに吊られて流星も空を見る。
もう夕暮れ時になってきてる。空には少しずつ星が見えてきた。
「早く会って約束を果たしてあげなさい」
紫は隙間の奥へと入って行き隙間を閉めた。そして紫が居なくなった後に流星の姿も其の場所から居なくなった。
誰も居なくなった山の草原。暫くして1人の人物が其の場所に姿を現した。
「今日も星が出るからな此所に居ればきっと兄貴も来る筈だぜ」
魔理沙はふと草原を見る。少し先の方の草に人型の跡が出来ている事に気がついた。
「‥どうやら兄貴も来てたようだな」
夜になって星が出る空を見ながら魔理沙は一言呟いた。
そして再び霧雨魔法店の前に居る流星。魔理沙が居ないので後程来ようとしたのだがサニーの一言で留まる事にした。
「必ず帰るから、て言われたから待っててくれる」
流星は椅子には丁度良い木の丸太に座った。そして空を見て1つの流れ星を見た。
「きっと魔理沙も何処かで同じ流れ星を見ているのだろうな」
そして再び降る流れ星を見て流星は魔理沙の帰りを待つのであった。
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では!