其の十二
其の十二です。楽しんで頂けたら嬉しいです。
魔理沙と流星はパチュリー達に問いかける。
「本は後でしっかり持っていくぜ!」
「俺も借りて行くかな」
「貴方達が其の気なら仕方ないわね。えーと目の前の人物を寄り早く消す方法は~」
そんなの載ってるのか?と思いながら流星と魔理沙はパチュリーを見てる。
パチュリーは目を擦る。本の字が見えづらいのだろうか。
流星は周りを見る。うっすらと暗く明かりも少なく窓の無いこの場所を見て流星がパチュリーに其の原因を言う。
「此所は見た感じ暗いから目が悪くなったんじゃないのか?」
「いや、ビタミン不足かも知れないぜ」
パチュリーは持っている本を閉じた。そして先程より敵意を感じる表情で流星達を見ている。
「じゃあ貴方は足りてるの?」
「私は大丈夫だぜ」
「それなら貴方から頂くとするわ」
パチュリーは本を又開けてページを捲っている。さぞ恐ろしい事でも考えているのだろうか。
暫く本を見てパチュリーは本を閉じた。そして其の本を小悪魔に渡してパチュリーが流星達に問いかける。
「まずは其の白黒には気を失ってもらうわ。そして隣の貴方は消えてもらう事にするわ」
パチュリーと小悪魔から凄い程の敵意とオーラの様な物を感じる。
流星と魔理沙は其れを聞き互いの八卦炉を出した。そして流星の方を向く魔理沙が問いかける。
「兄貴、こうして二人一緒での決闘は久々だな」
「確かに」
流星と魔理沙は頷く。そして八卦炉をパチュリーと小悪魔に向けて攻撃を仕掛ける。
「「『マスタースパーク』!」」
物凄い閃光が八卦炉から放たれる。そして其の一瞬パチュリーは印を描き流星達に弾幕を放つ。
パチュリーと小悪魔が宙に浮く。そしてパチュリーは既に出した炎の渦を流星達目掛けて放った。
「火符『アグニシャイン 上級』!」
流星達のマスタースパークの閃光が炎にのまれる。そして炎の渦は閃光を突き抜け流星達の方へと飛ぶ。
魔理沙は持っている箒を床に突き箒に乗った。魔理沙は天井へ上がり流星は素早く炎の渦を避ける。
流星は宙に浮く小悪魔に八卦炉を向ける。小悪魔は其れには気付いてない様だ。
「『マスタースパーク』!」
又して閃光が出る。小悪魔は其れに気付いたが避ける迄の時間が無い。
パチュリーが小悪魔の前に出て一直線に飛ぶ閃光を逸らそうと弾幕を放つ。
そして其の時に魔理沙が出現させた無数の星屑がパチュリー達を囲む。パチュリーは其れもかきけしながら第二の攻撃を仕掛ける。
「土符『トリリトンシェイク』!」
黄色の光を放つ弾幕が魔理沙と流星達に飛ぶ。魔理沙が又新たに星屑を出現させてパチュリーの弾幕を囲む様にして消滅させようとする。
「『スターダストレヴァリエ』!」
パチュリーの弾幕が徐徐に薄れていく。だがパチュリーは弾幕を魔理沙に集中的に放ち始めた。
そして小悪魔は流星の前に居る。小悪魔が弾幕を流星に放ち其れを流星が簡単に避ける。
しかし後ろに出現した小悪魔の魔方陣に気付かず避けた場所に無数の弾幕が襲いかかる。
流星は八卦炉を地面に向けてマスタースパークを放つ。流星は凄い程の速さで宙に飛び小悪魔の方を向く。
「油断したな。だがこれからだ!」
小悪魔は無数の魔方陣を流星の方へ投げる。流星は小悪魔に八卦炉を向けて攻撃を仕掛ける。
其の時
「火&土符『ラーヴァクロムレク』!」
パチュリーが後ろに居た事に気付かず赤く舞う弾幕が流星を囲む。
飛ぶ事の出来ない流星にはこれ以上の不利な事はなく唯周りに舞う弾幕をじっと見る。
其の時流星の体が凄い物に引っ張られた。其れは魔理沙の姿で流星を地面へと降ろした。
パチュリーの放った弾幕がまだ周りを囲んでいる。魔理沙は直ぐにパチュリーの方へ行きパチュリーに問いかける。
「全く容赦ないぜ」
「其れはお互いに言えるわよ」
魔理沙は八卦炉をパチュリーに向ける。そして攻撃を仕掛ける。
「『マスタースパーク』」
再び閃光がパチュリーに飛ぶ。パチュリーは素早く身を交わし急降下し本棚の方へと飛んでいく。
「不味いわ。もう体力の限界がきてるわ」
頭をコツコツしながらパチュリーが前を見る。そして前に居た小悪魔に気付いた時には遅く小悪魔に突っ込んだ。
パチュリーと小悪魔が本の山に飛ばされる。そして其れを見る流星と魔理沙が何が起きたのかと思い本の山の方を見る。
魔理沙が降りて来た。流星と魔理沙は其の飛ばされて行ったパチュリーと小悪魔の方を見る。
「これって勝った事で良いのか?」
「恐らく良いのかも知れないな」
本の山の中から凄い勢いでパチュリーが出てきた。
「良いわけ無いでしょ!」
「なんだ?もう終わったのかと思ったぜ」
「俺も」
パチュリーが凄い速さで天井へと上がった。そして又しても印を描きパチュリーの周りを無数の弾幕が出現する。
「覚悟しなさい!木&火符『フォレストブレイズ』!」
花びらの様な赤い弾幕が雨の様に降って流星達の方へ向かう。
「兄貴、これで終わらすぜ!」
「そうだな」
流星と魔理沙はパチュリーに八卦炉を向ける。パチュリーは新たに無数の弾幕を出現させて次を構えている。
「「『マスタースパーク』」」
凄い閃光が再びパチュリーに向かう。恐らく此れがパチュリーに放つ最後のマスタースパークになるだろう。
パチュリーも弾幕を流星達に放つ。互いの弾幕は其々に向かっていく。
そして凄い爆発と共に流星、魔理沙、パチュリーは飛ばされる。
暫くして互いの弾幕が消滅して流星と魔理沙は飛ばされた。本の山の中から顔を出して互いを見る。
「今度こそ終わったようだぜ」
「相手も恐らく何処かに倒れている筈だ」
周りを見る。少し先の所でパチュリーが倒れているのが見える。
流星と魔理沙は其れを見て図書館の出入口の方へと歩く。そして流星と魔理沙は出入口の前に着いた。
「魔理沙、本は持っていくのか?」
「この件が済んだらな」
流星と魔理沙は図書館を出た。
本の山が持ち上がる。そして其所から小悪魔が顔を出した。
直ぐに現状を確認して周りを見る。少し先の所で気を失っているパチュリーを見て小悪魔は直ぐにパチュリーの方へと走る。
「パチュリー様!?」
其の声が聞こえたのかパチュリーは目を開ける。そして小悪魔に語りかける。
「このままではレミィも危ないわ。‥少ししたら私は地下牢の方へ行くわ」
「地下牢?まさか妹様の所へですか!?」
パチュリーは頷き、僅かな笑みを浮かべる。小悪魔は唯其れを心配そうな表情で見ているのであった。
そして其の頃、霊夢は館の中の妖精メイドを倒しつつ奥へと歩いている。
先程から妖精メイドの姿が見えない処を見ると全員を倒したのか恐らくは霊夢の前に姿を現さないのかそんな事を考えながら霊夢は唯ひたすらと歩く。
「この調子で行けば後は上を目指すだけね。其れにしても外から見た感じより広く感じるのは何でなのかしら」
誰も居ない筈の廊下の通路に霊夢に其の答えを返す声がする。
「それは私が空間をいじっているからよ」
霊夢は其の声を聞き周りを見る。そして三本のナイフが霊夢の前を横切る。
霊夢は一瞬、其のまま動きを止めた。そして後ろに居ると思う其の人物に霊夢は問いかける。
「ふーん、空間をいじる程じゃただ者では無い様ね」
「私は唯の人間よ。そう言う貴方は何なのかしら。美鈴の時に放ったあの力は人間以上の力を感じたわよ」
「見てたのなら話は早いわ。あの門番の様になりたくなかったら霧を消しなさい。それとも強引にかしら?」
霊夢は素早く動き咲夜の正面へと移動した。そして余裕な表情で咲夜を見る。
読んで頂きありがとうございます。
次回は霊夢と咲夜の戦いです。果たしてどんな展開を見せるのか。
読んで下さる皆様や登録をして下さる皆様に凄く感謝します。
ありがとうございます。
では!次回で!




