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7/10

幕間:質問コーナー

(会場が少し明るくなり、後方の観覧席が映る。あすかが中央に立つ)



---


あすか(にこやかに):

「ここでちょっとブレイクタイム!

 白熱する議論の合間に、観覧の皆さんからのご質問にお答えいただきます!

 えーと、ではまず……前の席にいらっしゃる方、どうぞ!」



---


質問者A(青年風):

「テスラさんに質問です。

 “技術は正当なチート”って言葉、すごく印象的でした。

 でも、現実にはAIの暴走とか、技術が倫理を超えて暴れることもありますよね。

 どうやって技術に“責任”を持てるんですか?」



---


テスラ(真剣に):

「いい質問だ。技術に責任を持つには、設計の段階から“悪用の可能性”を想定することが必要なんだ。

 技術者の多くは“できるか”ばかりを考える。だが本当は、“やるべきか”を問わなければならない。」


あすか(補足):

「つまり、作る前から“人間の弱さ”を見越すってことですね。

 あ、ニーチェさん、これってあなたの“問い続ける姿勢”にも通じますか?」


ニーチェ(静かに):

「その通りだ。“技術”という神を信仰する前に、自らの欲望を問え。

 さもなくば、便利な道具が“檻”となる。」



---


質問者B(落ち着いた口調の女性):

「ナポレオンさんにお伺いします。

 “努力は価値がない”ようにも聞こえましたが…

 努力が報われなかった人は、ただ敗者なんでしょうか?」



---


ナポレオン(真顔で):

「努力は否定しない。ただ、“勝利”の前では評価されにくいということだ。

 だが、その努力が誰かを鼓舞したなら、あるいは敗北の中で誇りを守ったなら――

 それは“名もなき勝者”だ。」


あすか(小さく笑顔で):

「なるほど…“勝者の定義”も一つじゃないってことですね。

 ニーチェさん、あなたの“敗北の美学”とも重なりますか?」


ニーチェ(うなずき):

「敗北とは、内面の問いを深める機会でもある。

 努力して敗れた者には、“永遠への扉”が開かれることもある。」


あすか(客席を見ながら):

「それ、深いけど…ポジティブに受け止めたいですね!」



---


質問者C(若干鋭い口調):

「神功皇后にお伺いします。

 “神の声に従った”とおっしゃいましたが、

 それって、自由意志ではなく“従属”ではないですか?

 本当に選んだんですか?」



---


神功皇后(静かに微笑む):

「よくある誤解です。“従う”という行為にも、選択の自由はあるのですよ。

 神の声を“聞いた”からといって、誰もがそれに従うわけではない。

 私は…自らその道を選んだのです。」


あすか(感銘を受けて):

「つまり“受け取ること”と“従うこと”は別ってことですね。

 テスラさん、神の啓示と技術のインスピレーションって、似てません?」


テスラ(柔らかく):

「とても似てる。“降ってくる”んだ。

 でも、受け取るかどうかは、やっぱり自分次第。」



---


あすか:

「ありがとうございました!

 質問してくださった皆さん、そして答えてくださった皆さん――

 歴史の人たちがこんなに丁寧に答えてくれるなんて、豪華すぎます!」


(会場笑)


あすか:

「さて、これで準備は整いました。

 いよいよ次が――最終ラウンドです。

 “現代におけるチートの意味”。

 世界が変わる今、私たちは何を求め、何を恐れるのか――

 最後まで、お付き合いください!」


(照明が少し落ち、静かに舞台が切り替わる)

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