表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/10

ラウンド4:技術はチートなのか?

(照明が未来的な白と青のグラデーションに変わる。テーブル上にはホログラム風の演出。スクリーンに「TECHNOLOGY = CHEAT ?」の文字)



---


あすか(楽しげに):

「さあ、ラウンド4です!

 テーマは――『技術はチートなのか?』」


(軽く指をクルクルと回して)


あすか:

「異世界転生でチートっていったら“魔法”ですけど、現実世界ではそれに近いのが“テクノロジー”ですよね。

 スマホで世界と繋がる、AIが文章を書く、自動運転…

 便利すぎて、“努力”とか“修行”とか、置いてきぼり?

 でも、それってズル?それとも進歩?

 …今日の登壇者の中に、未来から来たみたいな人がいますね~」


(にやっとテスラの方を見て)


テスラ(微笑):

「褒め言葉と受け取っておこう。」



---


テスラ(堂々と):

「私は、技術こそが“正当なチート”だと思っている。

 努力の果てに生まれた“知”は、すべての人を進化させる。

 それをズルだと言うのは、過去への嫉妬だ。」


ニーチェ(首を傾げ):

「だが、誰もが“進化”を望んでいるとは限らない。

 便利な技術が人間を退化させる可能性について、君は考えたことがあるか?」


テスラ:

「もちろんだ。だがそれでも、

 退化させるのは技術ではなく、意志を持たぬ人間の側だ。

 道具は使い方だ。火を持っても焼け死ぬ者はいる。」



---


神功皇后(静かに):

「テスラ殿、あなたの言葉は理にかなっています。

 ですが、“使う者の徳”が伴わなければ、技術は災いともなりましょう。

 力ある剣は、守る手に握られねばならぬ。」


テスラ(うなずきながら):

「まったくその通りです。

 でも、私は信じている。“知”には人を変える力がある。

 それを“正しい方向へ”導く術もまた、技術に含まれると。」


ナポレオン(ふと目を細めて):

「君の語る“理想”は美しい。だが現場は、もっと無秩序だ。

 技術は軍事、監視、支配…人間の欲望に即座に利用される。」



---


ナポレオン(鋭く):

「私の時代には、火砲が戦場を変えた。

 それに“徳”があろうとなかろうと、威力こそが支配した。

 テスラ、君の夢は素晴らしいが――

 現実は、もっと残酷だ。」


テスラ(じっと見つめ返す):

「…それでも、私は“理想”を持つ。

 それがなければ、人は技術に飲まれるだけだ。

 だから、発明者には倫理が必要なんだ。」


ナポレオン:

「だがその“倫理”は、勝敗を決しない。」


(空気が少し重くなる)



---


ニーチェ(静かに):

「…私は、技術が悪だとは言わない。

 だが、それに“魂”を委ねる人間の姿には…不安を感じる。」


(手を組み、全員を見渡す)


ニーチェ:

「“道具”に支配される者は、いずれ自ら考えることをやめる。

 その時、超人ではなく**“凡人の奴隷”**となるだろう。」


あすか(静かに口を挟む):

「つまり、技術を“信じすぎる”ことに危険があると?」


ニーチェ:

「信じるのではない。問い続けることこそが、人間の尊厳だ。」



---


神功皇后(目を閉じて):

「問い続けること…それもまた、“徳”の一部なのかもしれませんね。

 ただ力を授かるのではなく、力と向き合う心を持つこと。」


テスラ(頷く):

「技術も、人も、絶えず進化する。

 だからこそ、対話が必要なんだ。

 創る者と、使う者と、そして――問う者と。」


(ニーチェがわずかに笑い、テスラと目を合わせる)



---


あすか(感慨深げに):

「“チート能力”としての技術。

 その是非は、答えが一つじゃないからこそ…私たちは、語り続けなきゃいけないんですね。」


(少し間を置き、視線を全体に向ける)


あすか:

「さあ、いよいよ最後のテーマに向かいましょう。

 ラウンド5:現代における“チート”の意味。

 今の社会に、私たちはどんな“力”を求めているのか――ご一緒に考えていきましょう。」


(照明が静かに落ち、映像が切り替わる)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ