剣と銃
ガリン「ども、初めて間もないギルドマスターですー」
気の抜けた声で言う。
キノ「来たね」
二刀流のガリンと二丁拳銃のキノが前に立つ。
キノ「君には興味があったんだよ。少し話をしないかい?」
キノが武器をしまって話だす。
ガリン「あなたの罠だったら?」
俺は武器をしまわずに聞く。
キノ「蒼樹は卑怯者の集まりだって言ってくれれば良いよ」
それを聞いて俺は武器をしまう。
お互いにライフはMAXなのでライフの回復時間待ちって事でもない。
単純な会話だ。
キノ「君は最近始めた初心者って聞くけど?」
ガリン「あぁ、その通りだ。俺は最近始めた」
キノ「君はどうしてギルドを潰す?」
誰もが思う疑問。
(やっぱり、そっちの話か)
ガリン「その答えは言えません」
キノ「へー。そうなら無理に聞かないよ。でも、理由はあるんだね」
(油断も隙も見せられないやつだ…。今の質問で言えませんっと言うことは理由があるって事になる。そこまで考えて聞いたのか?)
キノ「次に、[英雄]とかのギルドを狙った?って聞きたかったけど無理だね。じゃ、何で僕達の戦いを断らなかった?」
まるですべてを見通すようにキノは会話を続ける。
ガリン「断る理由は無かった。じゃ、ダメでしょうね。理由に少し繋がりますが、俺たちが強いって証明するためですかね」
キノ「そうなんだ。じゃ、僕達に勝てるって思ってるんだ?」
ガリン「ここであなたを倒したら俺たちの勝ちでしょ?」
キノ「良いね。その考え方は、恐れていない。でも、ここで勝つのは僕だ」
ガリン「敗者になるために戦う奴は愚か者だよ」
キノ「君はとっさの作戦に強いようだけど1:1ならどうかな?」
ガリン「正式な1:1は初めてなので知らないね」
長い会話は終わり。
キノ「そろそろ始めよう。観客がのんびり待ってる」
キノは少し距離をとってから武器を出す。
ガリン「えぇ」
俺も武器を取る。
キノ「お願いを聞いてもらったんだ。開始の合図を言って良いよ」
ガリン「開始」
聞き終わると同時に言った。
キノは少々驚いていたようだが合図と同時に前に出たような気がした。
俺は開始と言うと同時に後ろに飛ぶ。
キノ「あれ?逃げるのかな?でも、遅いよ」
着地するとキノは腕を振っている。
(予想より早い)
着地した足で地面を思いっきり蹴り、低い体勢でキノの横を通る。
通りすぎたと思ったがキノの足が俺を蹴っていた。
(反応を早い)
蹴り飛ばされ地面転がる。ダメージはたいしたことはない最大ライフ5000で100程度しか減っていない。
キノは地面を転がるを俺を射撃する。
(ハハハ…。マジかよ)
銃弾は右腕に命中する。
連続で命中させていく。
一気にライフの2割が飛んだ。
ガリン「楽しいな!そんなこともできるのか!」
キノ「これくらいで満足かい?」
地面に刀を刺して転がる勢いを止め、もう一方の刀で銃弾を切り裂く。
キノがリロードをし始めた時に刀を抜き地面を蹴る。
キノに向って突進する。
突進しながら二本の刀を横に振る。
キノ「なかなかの速さだよ」
キノは拳銃で刀を受け止める。
俺は止まらず進み右肩でキノに向ってタックルする。
キノ「やるねぇ!」
防御力の低いキノは少し後ろに飛ばされながらも倒れはしない。
俺はかまわずさらに突進をする。
二本の刀をキノを突き刺すように持つ、キノは刀が当たる前に飛び俺の頭を越える。
キノ「同じことは繰り返さない方がいいよ」
スキル:バーサーク
移動速度を高めて前に出した足で地面を蹴り後ろに飛ぶ。
飛んだときに後ろにいたキノの額に俺の頭がぶつかる。
引き金を引いていた拳銃が見当違いのところに銃弾を飛ばす。
その次には次の攻撃を仕掛ける。
俺は振り返りながら刀を振る。
キノは着地ができずに地面に倒れているが俺の足を蹴る。
バランスを失いかけて倒れそうになったところをキノが射撃する。
キノが射撃すると同時に持っている刀をキノに向って投げる。
お互いに攻撃が命中する。
今の残りライフは俺が6割でキノが7割だ。
キノ「予想外だよ得物を投げるなんてね」
ガリン「新しいことを無謀でもやるのが初心者だろ?」
刀はキノを通過して地面に刺さっている。
注意:ゲームなのでプレイヤーに刺さったままなんてことはありません。
立ち上がりながら俺は新たな武器をだす。
キノも立ち上がり俺の銃口を向ける。
銃弾が飛び出すが刀で切り裂く。
キノ「初心者とは思えないよ。いや、訂正しよう。始めたばっかりとは思えない」
楽しそうに話しかけるキノ。
俺は下から上に刀を振る。
キノは小さくジャンプして二つの拳銃をくっつける。
(あれは!)
スキル:ツインブラスト
俺は同時にでる銃弾にむかって刀を一本投げる。
銃弾には当たらなかったが運良くスキルの反動で後ろに飛ぶキノに当たった。
その間にも銃弾は俺を貫く。
お互いがダメージを受ける。
キノ「何やるかなんて解らないね」
ガリン「俺をなめるなよ。何やるかわかんねーぞ!」
自慢にならないことを大声で言う。
俺は着地するキノに向って走る。
奴のライフはもう4割もない。俺のライフは5割以上残っている。
この辺で使うしかない。
そう思い近づく。
奥義:ジェノサイド
キノの銃が連続で銃弾を発射する。