カオス
クロウ『負けちまったぜ!』
帰ってきたクロウが威張るように言った。
ガリン、絶『帰れ!』
二人で言うと流石のクロウも黙った。
ガリン『3:3ここからか…』
絶『俺がサックって二人潰しますか』
刀を出して絶が前にでる。
小坂『じゃ、リリーを潰してくるんで後お願いします』
いつの間にか小坂が決闘の申請を済ませていた。
ガリン『マジで?』
side 小坂
リリー「次は君が相手ね」
懐かしい顔だ。
小坂「君なんて知らない人みたいに言うね。雷神さん」
目の前にいるリリーの二つ名を言うと
リリー「それを知ってるなんて何時の人?結構前の話だと思うんだけどね」
突然矢を放つ。
小坂「結構前だったな。そういやな、俺がこの武器を入れたのも!」
避けながら、俺の倉庫に眠り続けていた武器を取り出す。
それは昔のイベントで7名だけがゲットできたイベントアイテムと交換することで手に入れれる。
リリー「なんで、[カオスアーチャー]を…」
side END
side絶
(なぜ…。あの人と同じ武器を…。あのイベントに参加していたのか?いや、最近始めたあいつがあの頃にはいない…)
ガリン『[カオスアーチャー]ってなんだ…?』
(凄く有名なイベントだったけどな…。まぁ、初心者だからな)
絶『これだから…』
クロウ『初心者は…』
計ったようなタイミングを合わせた。
シノブ『頭にカオスって付く武器は、昔にあった7人で同時参加するイベントの景品だったんだよ』
ガリン『ん?すごいの?』
ガリンは全く解っていない。
シノブ『200レベルで装備できるのに同じ200レベル武器と攻撃力が全然違うし、特殊能力があるんだよ』
丁寧に説明するシノブ。
(ガリンとシノブ…。仲良いな…。結婚システムできるんだっけ?)
別のことを考えていた。
side 小坂
小坂「さて、始めよう稽古の時間だ」
久々の本気である。
ガリンとの戦いでは俺の本気を出す前に終わる。
リリー「まさか…」
小坂「ようやくかよ。俺の二つ名は風神。前のキャラクター名は愁黎。昔、お前と他5名と一緒にカオスを手に入れた一人だ」
(懐かしい話である)
リリー「なんで、なんであんたが!」
スキル:フレイムアロー
矢に火をまとわせた弓だ。
小坂「感情的になりすぎだ。狙いがぶれている」
俺はその場から動かずに矢を引いてチャージする。
矢は俺の横を通りすぎる。
小坂「お前じゃ勝てないよ。なぜなら、お前にすべてを教えたのは俺だ!」
リリーもカオスアーチャーを装備してチャージモードに入る。
チャージしている二人が左右に走り出す。
リリー「あなたのような人に引っ張ってもらっていたなんて思いたくない!」
小坂「そうだろうな!」
(理由はわかっている。解っているから小坂になったのだ)
スキル:マジックアロー
俺の放った矢は狙い通りにリリーの右腕を射抜く。
リリーは大ダメージを受けながらも自分の攻撃を通す。
スキル:ソニックアロー
最も早いスキルで打たれた矢は俺を射抜く。
だが、ダメージはたいしたことじゃない。
(反応はできても…。キャラが弱い!)
心の中で舌打ちする。
そして、チャージモードになるリリーに向って走る。
リリー「弓使いが近距離だなんて、あなたがすることはいつもいつでも常識はずれですね」
小坂「常識に囚われるから次に進まないんだよ」
リリーのライフはまだ5割以上残っている。
(レベルと防具の差か…)
リリーの目の前に飛び込む。
リリー「貰った!」
スキル:スリーショット
目の前で3本の矢が…。
放たれる。
小坂「常識で捉えているから負けるんだ」
俺は目の前に出たときに弓から盾に装備を変えていた。
盾によってふさがれた矢はダメージとしてはまったくない。
俺はリリーを蹴る。
上に!
ダメージとしてはたいしたことじゃないが蹴り上げられたリリーは宙に飛ぶ。
盾から弓に武器を変える。
スキル:アローレイン
真上に向って無数の矢を放つ。
それはすべてリリーに当たりさらに上に跳ぶ。
リリー「はぁぁぁ!」
奥義:フェニックスショット
上から一直線に俺のほうへと炎の鳥が向ってくる。
(一発の矢が炎の鳥になるなんてな…)
俺はまだ奥義を覚えていない。さらに言えば愁黎をやっていた頃には奥義なんて物はなかった。
スキル:跳躍
小坂「考えは良いが!地上である俺は好きに動ける!」
高く飛び一番高い木に登る。
さらにそこから
スキル:跳躍
落下するリリーに目掛けて飛ぶ。
弓を引いてチャージする。
小坂「俺が風神なんて呼ばれた理由は知ってるだろ?」
落下するリリーが目の前に来た時体を曲げるような感じに空中でリリーを蹴る。
リリー「っく!」
蹴られたリリーは落下速度を上げて落ちていく。
落ちていくリリーに狙いを定める。
小坂「俺は矢を自在に操る。まるで、自分の都合の良い風を吹かせているようにな。後、空中からのコンボか」
スキル:マジックショット
止めを刺す。
小坂の過去話来ましたー。
絶視点の時のあの人とはまた違う時に