背負った名
俺たちが堕天使と戦い3日が過ぎた。
ガリン『でだ…』
絶『ん?』
ガリン『なんも起きないんだな…』
あの戦いが終わってから闇の動きが静まった。
シノブ『闇がいないって事かもしれないんだから良いんじゃない?』
小坂『平和はいいですよー』
まぁ、それもそうなんだが…。
ガリン『ぶっちゃけると暇だ!』
絶『こいつ、とうとう言いやがったな…』
ガリン『絶~。決闘しようぜ』
特訓も大切だしな。
絶『用事がある』
望みは絶たれた。
絶『シノブと狩りにでも出てろよ』
シノブ『え?』
ガリン『それもそうだな。シノブ行くか?』
軽く誘うと…。
…。
返事がない…。
シノブ『小坂さんは』
いつもだったら行くよーって言うような気がするが今日は小坂に話を振った。
小坂『もうすぐ落ちるからね。二人で楽しむと良いよ』
シノブ『そうですか』
ガリン『どうする?無理にとは言わないぞ』
シノブ『行く』
適当な場所で集合し出発した。
[時空の祭壇]
パーティチャットは{}これでくくりますー
ガリン{遠くまで来たな}
シノブ{そうだね}
移動に5分ほどかかった。
ガリン{この辺のモンスターは[時の囚人]だな。近距離しかできないからお前なら遠くから潰せる}
シノブ{近距離で大丈夫}
ガリン{なら、突いて来いよ}
シノブ{そっちこそ}
そう言って狩が始まる。
俺の威力なら1撃や2撃でおわらせれる。
一方、シノブは4撃でやっとだった。
時の囚人は持っている岩の剣で戦うが攻撃速度が遅い。
かわりに一発の威力はすごい。俺やシノブだと3発目には確実にライフが消えているだろう。
囲まれてしまうと終わる。
だから、俺はシノブの前にでて敵を切り裂き囲まれないようにする。
ガリン{大丈夫か?}
俺は10数匹目の敵を切り裂いて聞いた。
シノブ{余裕だよ…!?}
返事をしている時に後ろから岩の剣がシノブに向けられ振り下ろされる。
俺はすぐに動いた。
俺が自分の方に来る事に驚き動きを止めた
スキル:バーサーク
能力を高めた。俺はシノブの横を通る。
時の囚人を簡単に切り裂いた。
ガリン{危ないぞ}
シノブ{え、あ、うん}
なんとも気の抜けた返事だった。
野良{助けてー!}
俺とシノブは聞こえた方に顔を向けた。
大勢の時の囚人に囲まれた奴がいた。
ガリン{いくぞ}
シノブ{あ、うん!}
俺とシノブが駆け出す。
スキル:狂乱
スキル:手裏剣
俺とシノブが一瞬にして敵を全滅させた。
ガリン「大丈夫のようだな」
野良「ありがとう…」
助けた奴は無事のようだ。
ガリン「それはよかった」
野良「あの…」
奴の言葉が詰まった。
野良「僕は何も持ってませんよ…」
ガリン「…」
野良「あんた達[神滅]でしょ!?助けた見返りを求めようとしてるんでしょ!?」
狂ったように良い始めた。
俺の中では何かが凍りついたような気分だった。
シノブ「ちょっと!あん…」
シノブが怒鳴ろうとするのを俺は止めた。
ガリン「いくぞ…」
そうして、去った。
シノブ{どうして何も言わなかったのよ!}
シノブは何もわかってはいない…。
ガリン{そう言う風に見られて当然なんだよ俺たちは…}
シノブ{そんなのおかしいよ!}
説明したってわからないだろう…。
ガリン{俺だって嫌だよ!何で、何で助けたのに俺たちはあんなことを言われなきゃいけない!}
俺も怒りを止めれない。
ガリン{俺は正義じゃない!悪なんだ!悪魔なんだ!英雄でもなければ人を助けることすらそんな風にみられてしまう!}
シノブ{でも…}
ガリン{これが俺の進む道なんだ。自分はヒーロー気取りでも外からは悪魔にしか見えないんだ…}
シノブ{違う…}
ガリン{違わないさ…。あの反応、あの言動。すべてが物語ってる}
シノブ{それでもあなたは悪魔じゃない!私は救われた!}
ガリン{ふぅ…}
俺は一息入れた…。感情的になりすぎたなっと後悔する。
ガリン{すまないそう言ってもらえると助かるよ}
シノブ{私にとったらガリンは英雄だよ…}
ガリン{ありがとう…}
そばにそう言ってくれる人がいることが今の俺には救いになった…。