修行
[決闘場]
小坂「じゃ、一回だけやってみますか」
本気と言っていた小坂の装備はいつもと変わらないものだった。
ガリン「あぁ、よろしく頼むぜ」
決闘場所は廃墟…。
小坂「さぁ、本気見せてあげますよ。あ、知らないでしょうけど。3次職から弓はチャージショットができて、最大10秒間矢を引き続けることで威力や速度を2倍に上げれる。変わりにためてる時に攻撃を受ければ3倍のダメージが通る」
どこかから小坂が言った。
ガリン「良いのかよ。重要な情報をよ」
小坂「えぇ、知らないことあれば教えてあげますよ。修行なんですから」
スキル:スリーショット
小坂が言い終わると同時にスキルが発動される。
しかし、こちらに矢は飛んでこない。
(適当なのか?)
小坂「さぁ、争いは始まってますからね」
俺はとりあえず、建物の中に入る。
敵が見えなければ何もできないからだ。しかし、相手も同じ…。
小坂「どこですかねー」
のんきな声が聞こえる。
おれが壊れている窓から様子を見ると小坂が目に入った。
(近くにいたのか…。運が良いな)
小坂がこちらを向いていないのを確認し飛び出す。
小坂の後ろを確実に取った。
小坂は矢を引いていて、チャージモードだった。
(決めれる!)
スキル:狂乱
すべてを砕く一撃の力を身につけ走る。
小坂「ねぇ、それが奇襲ですか?」
振り向かずに小坂が言った。
小坂は近くにある建物の壁に向って飛ぶ。
俺はそれを追って飛ぶ。
小坂「空は逃げ場のない場所だ」
俺はこの時にやっと自分の過ちに気づく。
空中では逃げ場がないっということは飛んでいるお互いに同じことだが、小坂は遠距離でも近距離でも攻撃ができるのである。
小坂は建物に刺さっている3本の矢のうち二本に足を乗せ折れる前に上に飛ぶ。
ガリン「な!?」
おかしな現象だ。よりリアルに作られているこの世界で矢の上に乗り飛ぶということは。
小坂「チェックメイト」
スキル:マジックアロー
2倍の速度で放たれる魔法強化の矢が俺を狙う。
スキル:速度の暴走
壁に足が着いた瞬間すぐに飛び出す。
ぎりぎりのとこで攻撃を避けた。
小坂「避けれるんだ」
小坂はすぐに次の矢を構える。
ガリン「なめるなよ!」
俺は小坂が着地するとこを狙う。
着地する寸前、小坂が矢を放つ。俺はそれを刀で打ち落とす。
小坂は俺の懐に入る。
スキル:スリーショット
俺の腹部に近距離から3本の矢が刺さる。
ガリン「はぁぁ!」
俺は気にせず刀を振る。
片方は避けられ、片方は肩を切り裂く。
小坂「さすが特攻に特化してる」
小坂は後ろに飛びながら言う。
俺は小坂を追って飛ぶ。
スキル:跳躍
小坂は再び飛ぶ。そのジャンプは凄く高く。3階建てのビルの屋上に上るほどだった。
ガリン「スキルが豊富なこった」
小坂「決める!」
矢を何本も放つ。
ガリン「ッチ」
俺はビルに近づけず走り回りながら攻撃をかわす。
小坂「2本」
ボソリと小坂が言った。
その瞬間、俺の両足に矢が刺さる。
(馬鹿な…!?)
俺は矢を抜くとさっきよりも遅いが走り回る。
小坂「無駄ですよ。僕にはもう勝てない」
小坂がチャージショットを放つ。
ガリン「これを受けるとやばいからな」
矢が接近してきた時に俺は急に後ろに飛ぶ。
小坂「普通は良いんだけど、僕の矢は、未来に向って飛ぶ」
俺はこの世界の不思議を見た。
矢が俺の近くで起動を変えた。
変えたと言っても少しかぜに煽られて変わる程度だったが、その程度が大きい。
矢は俺の喉に突き刺さりライフが0になって負けた。
小坂「これくらいですね。僕の本気、ちょっとは参考にでもなりました?」
小坂がいつものように聞いた。
ガリン「なにもんだよ…。最後の矢は曲がったぞ…」
小坂「あれはね。矢を回転させながら撃つイメージかな。何者かには言わないよ。僕は僕だ」
ガリン「そうか…。また、頼んで良いか?」
小坂「いつでも。あ、人目のない時に。知られたくないから」
そう言ってその日は解散した。
それから、誰もいないときに小坂と戦ったが俺の攻撃が通ったのは最初の一回のみだった…。
そして、決戦の日に…
小坂の最強伝説始まりましたー。
小坂って何者だよ?って聞かれてもノーコメントで。
のちのち小坂の過去についても語ります