荒れる戦場
ガリン「それはそれは、お前がどれだけ甘い思考かわかったよ」
ボザ「余裕を見せるのも今だけだぞ」
俺は気づいた。
(状態が毒?)
ボザ「さっきの矢は毒矢だ」
俺のライフが徐々に消えていく。
ガリン「長くは持たないな」
ボザ「さて、俺の仲間を紹介しよう」
次々と[天使の両翼]のギルド員が入ってきた。
シノブ「な!?なんで!」
そう言い残してシノブが消えた。
ガリン「おぃおぃ、正式な勝ち方じゃないのに良いのか?評判下がるぞ」
ボザ「俺たちの目的は[神滅]を負けさせること。そうするだけで金がまわってくるんだからよ」
ガリン「なるほど」
ボザ「そろそろ。お別れだ」
弓の弦を引く。
ガリン「いまだ!裏切れ!」
これが俺の合図だった。
[天使の両翼]のギルド員がすべて裏切り俺が勝つ。これが俺のシナリオ。
ギルド員「バッカじゃないんですか?」
(な!?)
予想外の返事。
ギルド員「俺たちが裏切るなんてことないでしょ」
今気づいた。いや、今更気づいた。
ギルド員「あなたの負けなんですよ」
はめられたのだと・・・。
ガリン「まさかな、クズが一人じゃなく組織的なクズだったのか」
ボザ「そうさ!このギルドは一人を食い物にしてやっていく。すべて!すべてお前らを落とすための罠だ!」
ガリン「だが、こんな不正な勝負で負けても俺たちは解散もしないし負けとも思わない」
ボザ「それでもお前らの負けには価値があるんだよ。シノブを失っても良いくらいのね」
ガリン「お前、人を何だと思っている!」
ボザ「何を言っても無駄だ!お前のライフは残り少し。俺たちの軍勢は負けない」
俺のライフは残り1割もない。
ステータスが毒の時ライフが1になるまでライフが減り続ける。
ギルド員「50レベル程度の俺たちでも潰せるようになる」
ボザ「終わりだよ[神滅]」
(さて、逃げても殺されても相手の思う壺・・・。いやだな・・・)