思いは届かず
俺は次の日ログインすると正輝とGHで会うことにした。
正輝「合うように言うなんて思いませんでした」
ガリン「あぁ、俺もそう思ったよ」
正輝「聞いてのとうり、俺はギルドを抜けました。そして、闇狩りのあなた達に話しをしました」
(闇狩りなんて呼ばれ方もしてるのか・・・)
ガリン「あぁ、知っている。俺が聞きたいのはギルドマスターと他のギルドメンバーのことだ」
正輝「ギルドマスターの話はしたはずですよ」
そういえば、小坂がマスターのことを話していたな、初心者にアイテムを持ってこさせてそれを露天で売る。そんな手段ら
しい。
ガリン「なら、他のギルドメンバーはお前と同じ考えなのか?」
正輝「はい、俺と同じでギルドを抜けようとしました。でも・・・」
(そこまでして、残ろうとするなら・・・)
ガリン「シノブか・・・」
正輝「解るんですね・・・。シノブさんについてきて入ってるメンバーが多いです。マスターのことを話して落ち込むあの人を
見たい奴は入ません」
(あいつは面倒見も良いし性格も悪くない。だが、自分が正義だと信じたものを疑うことをしない・・・)
ガリン「解った。俺が手伝おう」
正輝「本当ですか!?」
ガリン「ただし、条件がある。他のギルドメンバー全員に話合い、全員の思いでギルドの破滅を願うなら俺が潰す」
正輝「俺を疑ってるのですか?」
ガリン「それもあるが・・・。他にも理由はある」
正輝「解りました。全員と話し合います。幸い全員と友達登録はしてるので」
ガリン「それじゃ、良い報告を待つ」
正輝は椅子から立ち上がり、全員と話し合いに行く。
それから数時間後
俺が時間つぶしに狩りをしていると正輝からささやきが来た。
正輝<ガリンさん。全員と話合いました。それで思いは一緒です。どうすればいいですか?>ガリン
(考えていたよりずいぶん早い・・・。これはマスターは相当怨まれているのか?)
ガリン<解った。全員を俺のGHに入れてくれ。作戦を話す>正輝
正輝<解りました>ガリン
狩場から離れて俺はGHに向った。
ガリン「俺が[神滅]の悪魔である。ギルドマスターだ」
ギルド員[天使の両翼]「お願いです。俺たちを・・・。シノブさんを解放してください」
ギルド員「もう、あの人を傷つけたくないんです」
ガリン「解った。お前らの言いたい事は解った。俺もあいつを傷つけてしまった。だから、俺は堕落した天使を狩る」
ギルド員「「「おぉぉぉ!」」」
ガリン「ただし!俺の作戦に全員が協力しろ!」
ギルド員「え・・・」
ガリン「多分、俺が向こうに戦線布告すると1:1の一騎討ちをやると思う。その時にやってもらいたい事がある」
ギルド員「え?それって1:1でしょ・・・?」
ガリン「まぁ、話を聞け」
それから俺は作戦の大筋を話した。
ギルド員「マジか・・・」
ギルド員「そんなことまでするとは思えません・・・」
ガリン「もしもの時の策だ。それがなければ俺が一人で戦う。俺の・・・。神滅についてくる奴は立ち上がれ!」
全員があたりを見回す。
そして、正輝が立ち上がる。
正輝「俺は天使を倒したい!だが、逃げてしまった。だからみんなにやってもらいたい!」
ギルド員「俺は、他人に頼ってばっかだったけど・・・。やってみせる」
ギルド員「俺もだ!」
次々に立ち上がり。
ガリン「参加メンバーは全員だ!堕天使の檻を壊すぞ!」
ギルド員「「「おぉぉぉ!」」」
闇と戦うメンバーはそろった。後は一騎討ちになるかだ・・・。
ギルド員たちが帰って行き、静かになった時。奥の方の席で絶が言う。
絶「凄いな、気迫が」
ガリン「今回は絶やクロウ、美羽に小坂には出番はないぞ」
絶「全部、一人で背負う気か?」
(昔、英雄の名を一人で背負う事をしてしまった絶の言葉が俺の心に突き刺さった)
ガリン「バーカ。背負うまでもないよ。一人で余裕なんだよ天使の檻を壊すことくらい」
絶「ハハッハ」
絶は大声で笑った。
絶「それくらいの余裕があれば良いな。昔の俺にもそれくらい余裕があればな」
ガリン「これから取り戻せよ。神滅の英雄」
絶「それもそうだな。神滅の悪魔さんよ」
絶との話を少しして、俺は[天使の両翼]のGHに向う。