奥義
絶が鞘から刀を抜いてすぐに鞘に収める。
収めると同時に傭兵は全員死んだ。
ヴァン「まさか!奥義を習得してるのか!?」
絶「あぁ、刀の奥義の範囲攻撃だ」
ヴァン「なぜ・・・。今まで使わなかったんだ・・・」
絶「奥の手は最後まで取っておくものだろ?」
俺はそれを聞いて苦笑する。
(傭兵を最後に畳み掛ける時の為に潜ませてたのだがな・・・)
絶「さぁ、終わらせよう。英雄という者の物語を」
再び柄を握る。
(次に来るのは奥義の単体攻撃か・・・。それともスキルか・・・)
俺がヴァンだったらの時を考える。
ヴァン「所詮、あんたは風前の灯だ。恐れることはない!」
ヴァンが前に出て大剣を両手で握る。
絶「恐れずに来い英雄!」
そして、最後の攻撃が始まる。
スキル:巨人狩り
大剣の大技、巨人狩りが振り下ろされる。
スキル:抜刀-絶牙
絶は後ろにバックステップをして風の獣を出す。
ヴァン「え?」
ガリン「はぁ?」
ヴァンは風の獣に襲われライフを削られる。
絶「奥の手は最後まで取っておくものって言っただろ」
ここで決まるっと思っていたがまだまだ決まりそうにはない・・・。
だが、ヴァンのMPは巨人狩りによってなくなった。これで勝負は絶の方が有利になった。
ここからはヴァンはスキルを使えない。
ヴァンは恐れずに大剣をもって走り出す。
(これで後はスキルで遠距離から攻撃するなりどうにでもできる)
絶はまたしても俺の予想外の行動をした。
絶は刀を鞘から抜いたままヴァンと同じく走り出す。
ガリン「絶!もう勝てるだろ!」
絶「黙ってみてろって言っただろ!」
大剣と刀が交わったり。弾かれたり、そんな状態が続いた。
ヴァン「どうした!俺にハンデか!」
絶「俺はお前を超えていくだけだ!」
刀を手に超えるっと言う絶。
その時、大剣が折れた。
ヴァン「馬鹿な!?」
絶「そんな武器で耐えれるわけないだろ!」
能力がどれだけ上がっていても・・・。武器は何の影響を受けない・・・。しかし、絶の攻撃で大剣の少しずつ壊れていっていたのだ。
絶「最後だ!」
刀を鞘に収めて絶が終わりを告げる。
奥義:抜刀-夜刀
絶が発動する単体の奥義。
発動と同時に絶の体が消えた。
ヴァン「なんだ!?」
次の瞬間、ヴァンの後ろに絶が現れる。
そして、ヴァンは10の斬撃によって崩れる。
『勝者[神滅]』
アナウンスが俺達の勝利を伝える。