誰でも通る道がある
これは、絶の昔話である。
絶 side
この話は俺の過去を書いている。
~8ヶ月前~
俺がまだガリンにも合っていない。
ギルド[英雄]の副ギルドマスターをやっていた。
ゴーウ『今日も平和だな。つまらね~』
ゴーウとは[英雄]のギルドマスター
絶『まぁ、そういわないでください隊長』
ウィター『自分はレベル上げが忙しいですね』
ヴァン『隊長、俺の手伝いしてくださいよ』
ファイラ『ヴァンさん何やるんですか~?』
最近入った。ウィターとヴァンとファイラ。
二人だけだったギルドもにぎやかになってきた。
俺は狩場にでた。その頃はまだ150レベルであまり強くない上にスキルが抜刀-絶だったのでいろんな奴が俺をのけ者にした。
「役に立たない奴は来るな」や「それしかできない奴なんて邪魔なんだよ」など言ってパーティーに入れてもらえないことが多い。
そんな時、俺を救ったのは隊長だ。「何だ?仲間がいないのか?俺と同じだな」とか笑って俺に近づいてきた。
二人で[英雄]を立ち上げた。そして、今にいたる。
ヴァン『スライムの森で材料集め&レベル上げ』
ゴーウ『手伝いは面倒だからやだ』
相変わらず。身勝手な人だ。
ファイラ『あ、あたしついていきます~』
ヴァン『じゃ、行こうか』
絶『油断してやられんじゃないぞ』
そう言って置いた。
ゴーウ『あー、戦争でも起こらないかな』
ウィター『何恐ろしい事言ってんですか』
ゴーウ『だってよ。最近何も起こらないからよ』
絶『平和だから良いでしょ』
この時、俺達をつないでいた鎖が切れかけていたことを俺達は知らなかった。
俺達のギルドの活動は狩場にて困っている人を助けること。
瀕死の奴を助けるために蘇生アイテムや迷い込んでしまった奴を助けるためのワープアイテムなどを大量に持ち歩いた。
鎖が切れる時は突然来た。
ゴーウ『みんな、聞いてくれ』
なんだなんだと騒ぐ俺達。
ゴーウ『俺はこんな平和な日々に飽きた。だから、あるギルドに決闘を申し込もうと思う』
絶『何言ってんだ!』
ウィター『そうですよ!このギルドは争いを拒むんじゃないんですか!?』
ゴーウ『あぁ、確かにそう言ってお前らを勧誘した。だから、俺はこのギルドを捨てて。新たな組織を立ち上げる!』
絶『馬鹿なことはやめろ!』
ゴーウ『ついてくる奴だけ来い』
強引に言った。
・・・。誰も何も言わない。
ゴーウ『なるほど。それが答えか。解った。俺一人出て行く』
絶『今ならまだ間に合うぞ』
ゴーウ『もう良いんだ。英雄なんて。重すぎる。俺は嫌になった』
(重過ぎるって何がだよ・・・!)
心の中の俺は起こっていた。
ウィター『じゃ、このギルドはどうなるんですか!』
ファイラ『私、このギルドをなくしたくないです』
ゴーウ『なら、絶。お前が俺の後を継いでギルドマスターだ』
絶『何ってんだよ!』
お知らせ{ギルドマスター ゴーウ様が脱退しました}
お知らせ{ギルドマスターになりました}
二つのお知らせが届いた。
ヴァン『行っちゃいましたね・・・』
絶『あぁ』
ファイラ『これからどうするんですか?』
絶『今までどおり行こう・・・』
それから、ギルドチャットは静かになった。
まだ知らない。奴が言った重みの意味が。俺の考えはどこまでも甘かった。