迷い人と出会い
翌日、俺は絶のお気に入りの場所で迷っていた。
ガリン『俺がやったことは本当に良いことなのかな?』
絶『どうなのかはお前で考えろ。そうじゃないと意味が無い。お前が誘導者なんだからお前で決めろ』
隣に座る絶が言った。
(確かにそうだ・・・。俺は誘導しなければいけないのに・・・)
絶『良く悩んで決めろ。簡単に決めて良いことじゃないからな』
ガリン『うん・・・』
そういい残してログアウトした。
ギルドには俺だけが残っている・・・。
タダ一人で考えていると・・・。一般チャットが気になった。
シノブ「いい加減にしなさい」
正輝「だったらいる場所を教えてよ!」
なんか・・・。一般チャットで喧嘩をしてる二人がいた・・・。
過去ログを見る。
どうやら正輝って奴がヴォルガの居場所を聞いているようだ・・。
ヴォルガといったら雷属性で攻撃力が非常に高くライフと防御力が非常に低いっという敵で200代でも一撃死がありえる敵で有名だ。代わりに200代じゃない奴でも1撃で倒せるくらい弱い・・・。ゲームますたーの遊び心っと言われる敵だ。
こいつがドロップする角は低レベルでも受けれるクエストの材料でこのクエストだけで1レベルから70レベルくらいにいけるという噂だ。
(クエストを見てほしくなったって事か・・・)
俺は正輝とシノブのステータス表を見る。ステータス表は表示しないを選択しないと誰でも勝手に見れるものなのだ。もちろん、俺は表示をしてない。
(57レベル・・・。まずいっても死ぬだけだな。それを解ってるシノブって奴は止めようとしてるのか。でも、シノブなら無理すれば取りにいけないことは無いだろう・・・)
俺は言い争ってる二人を見てうっとうしかったので言い争ってる二人に近づいた。
ガリン「すいません。一般チャットで喧嘩はどうかと思うんですけど」
シノブ「あ、すいません・・・」
正輝「ねぇ。ヴォルガがどこにいるか教えてよ」
シノブ「諦めなさいって!」
シノブは謝った後すぐに正輝の発言に驚くように言った。
(多分、俺が場所を言うと思ったんだろう・・・)
ガリン「正輝さんか、ヴォルガと戦うのには力不足だ諦めろ」
シノブ「そんな言い方やめてよ!」
正輝「それでも、ヴォルガの角が50個必要なんだ!」
(50個?クエストに必要なのは200個のはずなのになぜだ・・・?)
疑問に思いながらどうするか考える・・・。
ガリン「そうか、なら良いだろう」
シノブ「こんな子を行かせて見殺しにする気なの!」
シノブが怒り始めた。
ガリン「誰も場所を言うなんて言ってないだろ?1時間と30分後にここにもう一度来い」
正輝「え?」
ガリン「俺が持ってきてやるよ」
正輝「いいの!?」
シノブ「やめなさい。何か見返りを狙ってるのよ」
(シノブって奴・・・。人の親切を全然解ってないな・・・。これも時代のせいか?)
ガリン「そんなもの狙っていないって言っても信用しないだろうな。信じないなら信じないで良いぜ」
シノブ「そんなこと言って初心者を騙して楽しいの?」
『初心者を騙す』っと言う意味を見て俺は嫌な気分になる。
正輝「僕は信じます!」
シノブ「やめなって!」
ガリン「1時間と30分後だ忘れるな」
そう言ってその場を離れる。
(確かヴォルガは雷鳴の洞窟の奥にいたな・・・)
自分の持ってるアイテムを確認して準備をし始める。
シノブ<初心者にそんなことやって楽しいの?>ガリン
何かささやきで話してきやがった・・・。
ガリン<人をそんな風にしか見ず。困ってる奴が入るのに何もしない奴に言われたくはない>シノブ
シノブ<あんたみたいな高レベルがこのゲーム環境を悪くするんだ!>ガリン
ガリン<残念ながら。俺は環境を悪くしてるのは事実だ。もうひとつ言うと俺はお前のレベルと大差は無い>シノブ
俺のレベルは183レベルでシノブが169レベルだ。
シノブ<あんたみたいなのいなくなれば良いのに!>ガリン
ガリン<あぁ、俺もそう思うよ>シノブ
っと打ち返すがアナウンスで『拒否されました』っと帰ってきた。
(拒絶しやがったか・・・)
俺はその場を離れた。後ろから・・・シノブがにらみつけていた。