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恒星精霊姫、一歩前進

設定が破綻しないように少し苦しんでいます。更新間隔がしばらくあきます。申し訳ありません。

31.恒星精霊姫、一歩前進


 翌日の修行。今日は二人ずつ手をつないでいる。なるほどそう来たか。


 そして、真マジュ粒子の生成・循環が始まる。いつもは絶叫マシンに乗っているようになるが、今日はあまり騒いでいない。


 二人一組で手をつなぎ、流れに逆らわず、ちょうど波乗りでもしているように流れに乗っている。


 「これが昨日の会議の成果かな?」。

 「そのようですわね。真マジュ粒子に内包された何かを見ようとしているようです」。


 「今まで私たちにも把握できなかった属性もあの子たちが来て判った部分もあります。あの子たちも自分たちなりにそれを感じようとしているようです」。


 ギンガとイリーゼが共有思考で会話しながら六人の試みを見守っている。



 しかし、その日も何もつかめずに終了。


 それでも食欲は変化せず、お腹一杯にはなってまた、フードの中会議室で議論が始まる。


 「今日もダメだったなぁ」。

 パツィのため息交じりの反省。


 あれこれ意見が飛び交うが、そんな中でまた一人でテポが考え込んでいる。


 そのことに、ネーロが気付く。

 「ねえねえ、また、テポ先生が考え中よ。ちょっと待ちましょうよ」。



 しばらくしてテポがようやく顔を上げる。他の五人のは期待に満ちた視線をテポに投げかける。

 そしてテポが話し始める。


 「みんなはあの構造が観えたかしら?」。


 パツィが聞き返す。

 「構造ってあの真マジュ粒子にウロコみたいなのがきれいに並んでるやつか?」。


 頷くテポ。続けて、

 「そう。あのウロコの中で私の時間属性と手を繋いでいたパツィの空間属性は認識できた」。


 「私も自分の闇属性とルチェの光属性は見えた」。

 「「「「確かに!」」」」。


 そこでテポは妙な事を言い出す。

 「見えているウロコには干渉することができるんじゃないか、と思うの」。

 

 「えッ?それがどうかしたの?」。

 素直に疑問を口にするオーレ。


 「コントロールできるかもしれない、と言っているのかしら?」。

 「そうよ」。

 「「「「!」」」」。

 ルチェの指摘を肯定するテポ。他の四人は仰天する。


 しかし、冷静なルチェが続ける。

 「私たちは精霊姫。スター・マインドに成長すれば知っているあらゆる属性をコントロールできるようになる。今は自分の属性だけだけどね」。


 「そう、干渉を続ければ、振り回されているだけの現状を変えられるかも」。

 「「「「おー!」」」」。


 「もしかしたら、手を繋いでいるとそちらの属性のも干渉できるかも」。

 「「「!」」」。

 ネーロの発想にさらに驚く他の精霊姫。


 「全員繋ぐと六属性だ」。

 「すぐには無理。確実に慣れていくことが大事」。

 パツィが気勢を上げるが、焦るなと釘を刺すルチェ。


 コントロールが効けば、真マジュ粒子の流れの中を自由に泳げるようになるのでは?、ということで明日の修行に臨むことになった。


 

 例によってギンガの上着のフードの中で会議をしているので、全て筒抜けなのだが・・・。


 一緒に聞き耳を立てていたイリーゼはニコニコしながら、そっとコメントする。

 「良いアプローチですね。修行の成果が最大になるかもしれませんね」。



 「そう言えばあと二つ君の知識にもない属性が付いていると思うんだが・・・」。

 ギンガの指摘にイリーゼがふと答える。

 「・・オムニバース・・」。


 「えッ?」

 「今、私何か言いました?」。


 たまたまその場にいたファザーのメカ体の目が光る。


 ファザーからファミリー全員に注意喚起が走る。

 「私たちの先には多元宇宙がある。宇宙は広がる。楽しみだ」。

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