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神殺しの剣―キリヤード―  作者: からあげ丸・イッシ
第一章~異世界移転と神殺しの剣~
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団結

第9回

何故、クラサが西の洞窟の事を知っていたか。

それは、男の子が『僕が話した』と泣きながら話してくれた。

あの子は誰とでもすぐ仲良くなれるらしい…。


洞窟までの道のりは平凡なものだった。

僕たちがそこに向かうまでのモンスターと呼ばれる部類のモノは倒されていたらしく。

遭遇することはなかった。


体力が回復したとはいえ、まだヘロヘロ状態からの病み上がりを考慮しても

かなり早く到着できたと思う。


洞窟前で村の男と思われる人たちが数十人たむろしていた。


「…あのっ…!」


僕は息を切らせながら大人たちに声をかけた。


「君は…!」


僕を知っているようで、一人の男が前に出てくれた。


「僕を知っているんですか?」


「あぁ…君を森から担いで、あの宿に連れて行ったのは俺だよ」


あ…

そりゃそうだ…。

この世界の男のようでないにしろ、僕のような平均的な男をクラサみたいな女の子が一人であの宿まで連れて行けるわけが無い。

あ…魔法とかあれば別か…。


「その節はありがとうございます!」


「いやいや、君も大変だったね…」


クラサはこの人に、僕の事をどう話しているのだろう。


「いきなり魔獣に襲われるなんてな…。」


「いえ…」


「君も、あの子を助けに?」


「はい…」


「君たちを宿に運んだ後、何度も何度も懸命にお礼を言われてね…あんないい子を見殺しになんて出来ないよな…」


そんな風に話していると、回りの男たちが口を挟む


「まぁ、ロッカに頼まれたら俺達も行かないわけにはいかないしな」


「くくく、ちがいねぇ」


「ありがとな」


ははは、と談笑が始まる。

僕達を助けてくれた、ロッカと呼ばれているこの人は周りから信用されているのだろう。

そんな印象を受ける。


「だが…ここからが問題なんだ…」


そう。問題はここからなのだ。

話に聞いていたのは、この洞窟に辿り着く前に人攫いを倒し、クラサを連れて帰る事で決着をつけたかったはずだ。


「中に居る可能性は高いんですか?」


僕が疑問を口にすると。


「分からんな…。入るところを直接見たわけではないからな…」


僕は中をのぞき見ようと洞窟に近付いた。


「気をつけろ?」


ロッカさんの忠告に頷きながら、注意深く中を覗き込んだ。


光はなく。

中からは異様な雰囲気の空気が外へと流れ出ていた。


「一応たいまつも持ってきたが…」


それを見せてくれる。


(あ、それ見たことある!)


うん…僕も言おうと思ったけど、出来るだけこの世界の人間っぽく振るわなければ色々とめんどくさいことになりそうなので黙っておく。


「…貸してください」


「どうするんだ?」


「…確かめてきます」


クラサがここに居る可能性は高い。

それに、僕には大柄の狼を一瞬で倒したという必殺技もある。


僕のその言葉に大人たちがため息をつく。


「はぁ…多分そう言うと思ったよ」


観念したかのように、男達は口を開いていく。


「俺たちの村は小さい村だからよ…」


「皆で助け合わなきゃ生きていけないのよ」


「僕は部外者ですけど…」


僕が恐る恐る反論すると。


「だな…だが、俺が気に入っちまった、だから行く」


ロッカさんが苦笑しながら答えた。


「と、なると…俺等も行かなきゃならないってわけだ…」


自分の頭をかきながらロッカさんに笑いかける。


正直、心強い。

一人だと、必殺技を使っても帰れる保障がなかったのもあるが…なにより。


仲間…ってこういうものなのかな?ってそんな感じがしたからだ。


「すみません、お願いします」


僕は皆さんに向かいお礼を言った。


「あぁ、おっと…名前はなんていうんだ?」


「雄太です!」


「おう、ユウタ!よろしくな!」


僕に向けて、握手を求める。


僕はその手を取り、がっちりと握手をした。


たまにありますよね…熱い男達…。

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