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神殺しの剣―キリヤード―  作者: からあげ丸・イッシ
第三章~天然都市・ファンノン~
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結界

第76回!


(ちょっと待った)


ウィーネ達が居る場所に急いで戻ろうとする僕たちに、ウィルが待ったをかけた。


「何…?」


正直、急ぐ気持ちがあるが、この人の話は聞いた方が良いだろう。


(何処に行くんだい?)


「え…?ウィーネ達のところだけど」


(…はぁ。…戻る事は、どういう事か分かってるのかい?)


ため息と共に、ウィルは質問してきた。


「……?」


(君たちは現在、高魔力を有している。つまりは…)


そう。僕たちは、既に影達に狙われる存在という事だ。


「あ……」


(思い出したようだね。今、彼女達の元に戻っても邪魔どころか、魔族の影に狙われるだけだ。私達は別々に逃げるしかないのさ)


僕は、ウィーネ達のを事で頭がいっぱいで重要な事を忘れていたようだ。

今、合流したところで意味がない。

……なら。この魔力を使い、次はこちらが魔族を引き付ける番でもあるのだ。


(分かったようだね)


「ごめん、ちょっと混乱してたみたい」


(仕方ないよ。大切なものが無くなる感覚は、正常な心を狂わせるからね)


大切なもの…。

…出会ってまだ数日しかたたないけど、そうかもしれない。


クラサもウィーネもヒリナも、ウィルだって。

今は大切な人なのかもしれない。


「大丈夫です。ヒリナちゃんは足が速いですから」


クラサが僕を安心させる言葉をくれる。

クラサ自身も心配だろうなのだろう。その表情はいつもの表情と違い、少し強張っていた。


(また合流するには、まずは自分達の安全の確保が大事だよ。大丈夫さ、本体は狙われないはずだよ)


ウィルがクラサに続けて、希望の言葉をくれる。


「うん…ありがとう」


僕は二人にお礼を良い頷いた。


(…じゃあ、魔族の影が来る前に逃げようか)


「うん」


僕達は、後ろ髪を引かれながらも、ウィーネ達とは違う方向に逃げ去った。




―――僕とクラサはそれからも、森を走り抜けた。

運よくだろうか、僕達は未だに、魔族の影はとは遭遇していない。

エルフ達を追いかけるのと、ウィーネ達にへ向かった魔族の影達で手一杯だったのだろうか。


「…ッ…ハァ」


そこで僕は少し走りを止めた。

ここまで走り続けたせいで、足がパンパンに張っている。

限界が近いのだろう。


僕達は走るのを止め、少し歩く事にした。


(……これは)


すると、ウィルが声を発した。


「…どう…したの…?」


途絶え途絶えに僕はウィルに質問した。


(二人共、止まるんだ)


「…?」


僕達はウィルの言葉で歩みを止めた。

休憩させて頂けるのなら嬉しいんだけど、そういうわけでもないようだ。


(これは…結界…?でも、魔力を感じない…?私の術とも違う…なんだ…これは)


またもブツブツとつぶやいている。


…目の前。

僕には、ここまで続いていた森が、先にも広がっているだけのように見える。

ウィルが言うのが本当なら結界が張られているらしい。


触れるとバチッっと拒絶されてしまうのだろうか。


「…あ」


次は、後ろから。

クラサの声が聞こえた。

クラサは僕の服を掴み、言葉ではなく、行動で僕に何かを伝えたかったようだ。


その時点で僕は気が付いていた。

クラサの反応で既に察しがついていたのだ。


恐る恐る、僕はクラサの見ていた方向を見た。


そこには…。


魔族の影が2体、獲物を狙うゾンビにのように、ゆらゆらと揺れるように、こちらに向かってきていた。


合流出来る事は出来るのでしょうか。

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