通路
第70回!
今日ついにファンノンへとたどり着く。
部屋に戻った僕は昨日買い置きして置いた食事を取り、仕度の準備を始める。
まだ出発するまでに時間があるし、お風呂に入るのも良いかもしれない。
僕は、お風呂に向かうことにした。
部屋のドアを開け、お風呂場へ向かう。
「えっと、1階だったかな…?」
そうつぶやき、そちらへと向かう。
ふと…。
僕はクラサ達の部屋の前で足を止めた。
まだ寝ているのだろうか。
昨日は徹夜だったから寝ていたい気持ちは分かる。
すると、部屋のドアが開いた。
「あ…」
出てきたのは、クラサだった。
「お、おはよう」
まさか出てくるとは思わなくて、少しドキドキとしながら答える。
「あ、はい、おはようございます」
あちらもびっくりしたようで、少し硬い表情だった。
「何処か行くの?」
僕は心情を悟られないように話を続けた。
「あ…お風呂に行こうかと…ユウタは?」
「僕もお風呂」
その言葉を聞いたクラサは
「奇遇ですね」
と、微笑んだ。
「そうだね」
僕はそれにつられるように微笑んでしまった。
僕たちは揃ってお風呂場へと向かう。
「そういえば、二人は?」
僕は二人がどうしているか気になる質問してみた。
「はい、ヒリナは寝ていますね。ウィーネは早く起きたみたいで、お散歩だと思います」
「いつも通りだね」
「そうですね、いつも通りです」
ふふっと笑い。二人して歩く。
お風呂場につき、男女で分かれる。
何か銭湯にでも通う家族のような感じがして笑みがこぼれた。
お風呂では特に何もなく、お風呂上りの、牛乳かフルーツ牛乳かコーヒー牛乳をぐいっっとひっかけたい衝動を抑え、僕は無料で備え付けてある一杯の水を一気に飲む干した。
お風呂場の外に出た僕は一つの疑問に差し掛かった。
これは、クラサを待ってた方が良いのだろうか?
いや、先に帰った事も考えられる。
先に帰るのは失礼に値するのだろうか…。
そんな事をしばらくの時間考えていると。
「あれ…?」
クラサが出てきた。
「待っててくれたんですか?」
「一応一緒に来たわけだし、こういう場合は、待ってた方が良いのかなって考えてた」
僕は素直に考えていたことを言葉にした。
「ふふ、確かに気を使うかもしれませんね、ありがとうございます」
「どういたしまして」
そう言葉を交わし、僕たちは自分たちの部屋へと歩き始める。
そこで、服に入れ忘れていたウィルが声をかけてきた。
(君たちは付き合ってるのかい?)
「ぶふっ!!!!!」
いきなりの問いかけに僕は吹きだした。
いやいやいや、それはクラサに失礼でしょ。
それに…。
「付き合ってないよ。僕にはちゃんと心に決めた人が居るし」
(…そうかい?)
僕がはっきりそういうと、ウィルは黙った。
ウィルに雫の事は伝えてある。
その言葉で察してくれたのだろう。
まったく…。
僕はクラサの表情を見ないようにした。
どんな顔をしているか、気になったが見てはいけない気がしたから。
クラサ達の部屋の前につく。
「また後で」
「…はい」
そんな挨拶を交わし分かれた。
部屋に戻った僕は、気を取り直し、気になっている一つの疑問をウィルに質問してみた。
「精霊族って魔力が高そうなのに、魔族に襲われてたりしないの?」
怒った時の、精霊族のギュレンとウィーネのオーラのようなもの。
あれも魔力なのだとしたら、相当なものではないだろうか。
大精霊となれば、それ以上のものだと思う。
(精霊族は襲われる事はないと思うよ)
「そうなの?」
(僕も分野じゃないから、詳しくは知らないけどね。そもそも魔力の生成する仕組みが違うんだよ)
「…仕組み?」
(うん、精霊は大気から直接魔力を生成するからね)
「へぇ…」
(人間は体の体液、精霊は大気から。…大気といっても、人間や動物が吐き出す息に混ざった魔力とも言われているけどね)
「そうなんだ…あ、なら魔族は大気の魔力を集めれば良いんじゃないの?」
(確かに、それが出来たら楽さ。魔族は、元は人間だから…それは出来ないんだよ)
確かにイトキも言っていた。
― 人が魔族になる。そして、魔力を集め、悪魔となる ―
(悪魔になれば、大気から魔力を集めることも可能かも知れないけどね)
ウィルは補足をつけたした。
そうなってしまっては止められないと言う事だ。
それまでに、僕達は精霊族の協力を得られるのだろうか。
僕達は、もっと急ぐべきなのかもしれない。
息抜き回!
二人の関係ってなんなのー?!




