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神殺しの剣―キリヤード―  作者: からあげ丸・イッシ
第一章~異世界移転と神殺しの剣~
29/76

案内

第29回!


僕達はもう一日宿屋の予約を済ませると、一旦宿屋を後にした。


数分後、前回下調べした大きな家へとたどり着く。


ここから先は、もう引き下がれない。


僕は、手を強く握りしめ、深呼吸をした。


「よし」


気合を入れて、僕は入り口へと足を踏み入れた。


玄関へと続く扉の前に近づくと、クラサが呼び鈴と思われるロープのようなものを引っ張った。


カランコロンと家の中から音がする。


しばらくすると、扉が開き、出てきたのはあの少女だった。

先ほどのほつれた服ではなく、黒で統一された綺麗な服装だった。


「…はい」


出てきた少女は僕に気付くと、ピクリと体を動かせる。


当然だろう。

殴られた元凶である僕が目の前に現れたのだ。


少女の頬には、少し青じみた痣が出来ていた。

あの時叩かれたものなのか、それともその後叩かれたものなのか。


「…っ」


冷静を保ち、僕が口を開こうとすると…。


「…お待ちしておりました」


と少女が先に口を開いた。


「…え?」


まさか、待たれているとは思わなくて呆気にとられてしまう。


「こちらです」


スッと、家の中に案内される。


僕はクラサの方をチラリと確認する。


クラサも、僕の方をジッっと見つめていた。


僕はクラサに向かい頷ずくと、足を踏み込んだ。


罠かも知れない。


少女の契約を解くなら、その場でも構わない。


あの男と、この少女。あの二人にかけられた魔法を解けばいいのだ。


と…その前に。


僕は少女に呼びかける。


「これ…忘れ物」


僕が差し出したのは、水桶だった。


「…」


それを受け取る少女。


なんとなく、返してみた。

そこに意味などない。

放置しても良いものだったけど。


「…ありがとうございます」


そういうと、少女はその水桶を入り口の隅に置き、再び僕達を先導し、歩を進めた。


とことこと歩く少女。


しばらく歩くと、地下へと降りる階段へと誘導される。


僕達も後を付いていく。


薄暗く、火が点ったランタンが並んだ階段を一歩一歩下っていく。


階段を降りると、今度は結構広い部屋へとたどり着いた。


小さめの宴会場と思われるぐらいの部屋。

天井までの長さは3メートルくらいだ。


そこも、いくつかのランタンによって怪しくその造形を照らしている


何本かの石柱が天井を支え、その部屋には何も置かれていなかった。


奥に目をやると、ポツンとドアが存在していた。


あそこから次の部屋へ向かうのだろう。


歩を進めると、少女が言葉を放った。


「お待ちください」


…?


その言葉に、僕達は少女を見る。


「…ごめんなさい。あなた達をこれ以上先へと通すわけには参りません」


「…え?」


ランタンを背にしているせいか、少女の表情は影となりはっきり見えない。


すると、少女は森で僕に見せたように目を瞑り、水の弾を練り上げた。


今度は、その場にある水を利用するのではなく、何処からともなく水弾を出現させた。


後は、あの手を僕達にかざせば、あの弾はすぐにでも僕達を襲ってくるはずだ。


「待って!」


僕は少女を制止した。


ピクリと止まる少女。


「どういう事か教えて欲しいんだけど」


いや…分かっている。

多分、命令されたのだろう。あの男に。


「ここで、始末しろと…」


少女は空虚な目と声でそう言い放った。


次回決戦!

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