表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神殺しの剣―キリヤード―  作者: からあげ丸・イッシ
第一章~異世界移転と神殺しの剣~
15/76

名前

第15回!



「「きっと、ユウタさんの心と、シズクさんの心が通った時に、力を発揮するんだと思います」」



その言葉を試すために、僕は瓦礫に向かい剣をかざした。


僕は少しでも小野さんの気持ちを感じられるように目を閉じ、小野さんに小声で話しかける。


「小野さん、聞こえる?」


(うん…)


「力を貸して欲しい…」


(うんっ…!)


心が通った時…と少女は言った。

だが…あの時、気持ちが通ったとは言えなかった…。

僕は生き延びることで精一杯だったからだ。


なら…きっと小野さんが鍵なのだろう。

小野さんの気持ちがあの光を生んだのなら…。


「……ここから脱出できたら、何かして欲しい事ってある?」


これって死亡フラグになるのかな…?

少し不安になる。


(え…?えっと……)


僕が長々と話していると男達がざわつき出した。


「あいつ、ぶつぶつと何を言ってるんだ?」


「詠唱ってやつじゃないのか…?」


「あいつ、魔法が使えるのか!?」


男達が変な解釈をしている。いや…ある意味では、間違ってはないのだろうけど…。


(えっとね…)


少しの沈黙の後、小野さんが言葉を繋げる。



(…名前で…呼んで欲しいな…って)


小野さんは、いきなりそんな事を言い出した。


「…っ…!」


(ダメ…かな?)


ダメなものか…良いに決まっている。


「…分かった。小野さんも僕を名前で呼んでくれるなら…」


交換条件だ。

自分だけ呼ぶなんて恥かしいし、不公平だ。


(あ……うんっ!)


条件は揃った、これで光が出なかったら本当に恥ずかしい事になるが…!

心は決まっている。


僕は目を見開き。しっかりと小野さんの入っている剣を見つめ。


大声で…


「好きだ!!!!雫ッ!!!!!!!」


もう一度彼女に告白をした。


(…っ!!)


雫の声が聞こえた瞬間、また眩い光と共に…僕はまたしても意識を無くした。―――





―――「…はっ!」


目が覚める。


またしても目覚めは悪い。


目覚めた僕は天井を見上げている状態だ。

今回は、木ではなく、石の作りの天井で、壁に備え付けられているランプの火がゆらゆらと揺れている。


指を動かしてみるが…やはり気だるさがあり、動きづらい。


「…成功したのか…」


一瞬だけど、安心してしまった。


他の皆は…?キョロキョロと周りを見回す。

今回は誰も、僕の近くには見受けられなかった。


僕は、むくりと上半身を起こす。


やはり、くらくらとし、力が入らない状態だ。

だが、前よりはましの状態だ。


これならすぐにでも歩けるかも知れない…。

二度目だから、身体が慣れていっているのだろうか…。


(あっ…起きたんだね!)


そんな僕に小野さんが声をかけてくれた。


ベット横の小物置き台に、小野さんの入った剣が鞘にしまわれた状態で置かれていた。


「あぁ…おはよう。成功したんだ…?」


(…うん)


「あれから、また一日まるまる寝てた?」


(……)


息を呑むような沈黙に続き、小野さんは発言した。


(…一週間)


「…え?」


一週間…?

僕は一週間も眠っていた…?


(うん…ずっと眠ってて…何度呼びかけても起きてくれなくて…ぐすっ…)


不安だったのだろう。小野さんは剣の中で泣いていた。


「ごめん…ありがとう…」


僕は剣に触れ、謝る事と、お礼を言うしかなかった。



恋愛要素回?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ