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第0章 序幕
ようこそ、■■■《ナナシ》の諸君。
そうだ、自己紹介がまだだったね、僕は“ディラックの海に沈む存在”。
まぁ、縮めて“ディラック”とでも言っておこう。
えっ、喋ることができない?
だって、この空間自体がディラックの海なんだから。負の存在がはびこり、人間ではしゃべることはできないさ。
なんで、私がしゃべることができるかって?もちろん、私もディラックの存在だからさ。
まぁ、こんな長話をしても何のためにもならないが、視覚として捉えるのでは、虚構なのか実像のなかわからない、しかし2人以上が同じものを見ているのならば、それは実像といえよう、しかし1人が認識してるとそれは後者なのか前者なのかわかるまい。
いいことを教えよう、この世界は95.85248%が虚像だ。
まぁ、■■■の世界が私のいる世界と同等であるなら、わからないよしかしね、忘却部分を再構築することもできる。
そうそう最後になっちゃったが■■■。その名前はいい名前だね。
また君に、このディラックの世界で会えることを……楽しみに。