山岸あやか7
しずくの体は、快感の余韻に震えていた。
ベッドに仰向けになり、汗で濡れたシーツが肌に張り付く。
街灯の青白い光が、カーテンの隙間から差し込み、彼女の色白の肌を妖しく染める。
ラベンダーのアロマキャンドルは、微かに揺れ、ほのかな香りが部屋を漂う。
スピーカーからは、ジャズの低音が穏やかに流れ、しずくの鼓動を包み込む。
タブレットの画面は暗転し、山岸あya花の動画「甘い囁き」が停止している。だが、しずくの心には、あや花の微笑み、吐息、囁きが刻み込まれていた。 「あや花…ありがとう…」
しずくの囁き声が、部屋の静寂に溶ける。
彼女の体は、快感の波が引いた後も、微かに震えていた。
鏡の前での絶頂、ローションの滑り、バイブの振動――すべてが、しずくの変態的な欲望を解放し、彼女を満たした。
「あや花…こんな私でも、愛してくれる…?」
声が震え、彼女の目は、天井を見つめる。妄想の中で、あや花がベッドのそばに座り、優しくしずくの髪をなでる。
「君は私のもの…」
その囁きが、しずくの心を温める。彼女の体は、余韻に震え、汗が首筋を滑る。昼間のしずくは、誰も見ない存在だ。職場での無機質なチャット、コードの行間に埋もれる自分――そんな彼女は、夜の闇に溶け、夜のしずくに変わる。あや花に見つめられ、愛されるしずくだ。
しずくは、ゆっくりと体を起こす。汗で湿ったシーツが、肌に冷たく触れる。
彼女は、タブレットを手に取り、FANZAの動画ページを開く。評価欄にカーソルを合わせ、星を付ける。
「あや花…君は、私の夜を変えた…」
囁き声が、部屋に響く。彼女の指は、5つ星をタップし、コメント欄に文字を打ち始める。
「山岸あや花の『甘い囁き』は、私の心を掴んで離さない。彼女の視線、声、仕草――すべてが、まるで私のためにあるみたいだった…」
しずくの唇が、微笑む。彼女の心は、満たされている。あya花の演じる愛は、しずくの「愛されない」信念を揺さぶり、ほんの少し、希望の光を灯した。
しずくは、タブレットを脇に置き、ベッドから立ち上がる。汗で湿った肌に、薄いシルクのガウンを羽織る。ガウンの滑らかな感触が、肌を優しく包む。彼女は、部屋の片隅に置かれた全身鏡の前に立つ。鏡に映る自分――黒髪のボブ、汗で光る肌、穏やかな表情――は、昼間のしずくとは別人だ。「あya花…君のおかげで、こんな自分になれた…」声が震え、彼女の目は、鏡に映る自分の姿を見つめる。妄想の中で、あya花が背後に立ち、しずくの肩に手を置く。「君は美しい…」その囁きが、しずくの心を温める。
彼女は、ベッドに戻り、シーツに沈む。ガウンを脱ぎ、裸のままシーツに身を委ねる。汗で湿ったシーツが、肌に冷たく触れる。「あya花…また、会いたい…」囁き声が、部屋に響く。彼女の目は、ゆっくりと閉じる。ジャズの低音が、部屋を包み、アロマキャンドルの香りが漂う。しずくの心は、穏やかだ。夜のしずくは、あya花に見つめられ、愛された。彼女の変態的な欲望は、解放され、満たされた。だが、その奥には、ほのかな希望が芽生えている。「愛されない」信念が、ほんの少し揺らいでいる。
しずくの呼吸が、ゆっくりと深くなる。妄想の中で、あya花がベッドのそばに座り、しずくの額にキスをする。「おやすみ、君…」その囁きが、しずくの心を包む。彼女の体は、余韻に震え、汗が首筋を滑る。眠りが、しずくを優しく包む。昼間のしずくは、誰も見ない存在だ。でも、夜のしずくは、あya花に見つめられ、愛される。彼女の心は、満たされ、穏やかだ。