表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】妄想オナニー女子  作者: 泉水遊馬
第4話:七沢みあとの刺激的な夜
24/80

七沢みあ1

しずくの指は、キーボードの上で力なく止まっていた。

ノートパソコンの画面には、コードエディタが開かれ、無数の行が白い背景に黒い文字で並んでいる。

在宅プログラマーとしての彼女の日常は、単調で無機質だ。Slackの通知音が鳴り、クライアントからのメッセージがポップアップする。

「納期を早めたい。明日までに修正を。」

淡々とした文面に、しずくの胸が締め付けられる。

「はい、了解しました。」

彼女は機械的に返信し、ため息をつく。東京のワンルームマンション、狭いデスクの前で、彼女の存在は誰にも顧みられない。

「誰も、私を見ない…」

囁き声が、部屋の静寂に消える。


時計の針は午後6時を指す。窓の外では、街灯が点り始め、

夜の東京が息を吹き返す。

しずくはノートパソコンを閉じ、椅子から立ち上がる。

肩の凝りが、彼女の体を重くする。

「もう、終わり…」

声が震え、彼女はキッチンへ向かう。冷蔵庫から取り出した缶ビールをプシュッと開け、冷たい液体を喉に流し込む。

アルコールのほのかな刺激が、彼女の心を少しだけ軽くする。

「夜は、私の時間…」

囁き声が、部屋に響く。

しずくの心に、昨夜の記憶が蘇る。

本郷愛との夜――愛の温かな微笑み、母性的な抱擁、ディルドのリアルな感触――は、彼女の「愛されない」信念に深いひびを入れた。

「愛…君のおかげで、私は自分を愛せるかもしれない…」

その確信が、しずくの心を温める。だが、今夜、彼女は新たな刺激を求めていた。愛の優しさは、彼女の心を癒したが、しずくの欲望はもっと深いところにある。

「もっと、激しく…私を掻き乱してほしい…」

声が震え、彼女の目は、ベッドサイドに置かれたタブレットに吸い寄せられる。

彼女は、ベッドに腰を下ろし、タブレットを手に取る。

FANZAのアプリを開くと、色とりどりのサムネイルが画面を埋め尽くす。

しずくの指は、検索バーをタップする。

「七沢みあ…」

彼女の心に、みあの名前が浮かんだのは、偶然ではなかった。

SNSで見たファンの投稿――「みあちゃんの小悪魔的な目、最高にやばい!」――が、しずくの好奇心を刺激していた。

「みあ…君は、どんな夜をくれるの…?」

囁き声が、部屋に溶ける。検索結果が表示され、みあの動画がずらりと並ぶ。「誘惑の囁き」「小悪魔のキス」「支配の視線」――タイトルだけで、しずくの心は高鳴る。


彼女は、「誘惑の囁き」のサムネイルをタップする。

七沢みあが黒いレースのキャミソールに身を包み、誘惑的な笑顔でカメラを見つめる。

彼女の瞳は、鋭く、どこか遊び心に満ちている。

「んふっ…見ててね…」

動画の冒頭、みあの甘く鋭い声が、しずくの心を突き刺す。

「みあ…君、なんて…」

しずくの声が震え、彼女の指は、再生ボタンを押すのをためらう。

だが、みあの視線――まるでしずくを支配するようなその目――に、彼女は抗えない。

「君に、溺れたい…」

囁き声が、部屋に響く。

動画が始まる。みあは、薄暗い部屋のベッドに座り、ゆっくりとキャミソールの肩紐を滑らせる。汗で光る肌、しなやかな動き、挑発的な微笑み――すべてが、しずくの心を掻き乱す。

「んふっ…君、どんな気分?」

みあの声が、甘く、鋭く、しずくの耳に刺さる。

「みあ…君は、私を…」

しずくの呼吸が乱れ、彼女の目は、画面に釘付けになる。みあの指が、唇をなぞり、カメラに近づく。

「君の全部…私が欲しいな…」

その囁きが、しずくの心を震わせる。

しずくの心に、初恋の先輩の姿が一瞬浮かぶ。

図書室の静寂、夕陽に輝く栗色の髪、彼女の微笑み――あの時、しずくは自分の愛を伝えられなかった。「先輩…私は、君に…」声が震え、彼女の胸に痛みが走る。

だが、みあの小悪魔的な視線は、その痛みを別の感情に変える。

「君は私のもの…逃げられないよ…」

みあの声が、しずくの孤独を刺激する。

「みあ…君は、私を見てくれる…?」

囁き声が、部屋に溶ける。

彼女は、タブレットをベッドに置き、部屋の照明を落とす。カモミールのアロマキャンドルを灯し、甘い香りが部屋に漂う。スピーカーから、ジャズのサックスフォンが静かに流れ始める。

「みあ…君との夜、始まるよ…」

声が震え、彼女はベッドに体を沈める。

「みあ…君は、私をどうするの…?」

囁き声が、部屋に響く。

彼女の心は、みあの小悪魔的な誘惑に飲み込まれようとしていた。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ