十五階層への挑戦と不思議な卵
第3章:十五階層への挑戦と不思議な卵
悠はダンジョンの十階層を攻略し、休む間もなくさらに深い階層へと足を進めていた。深層に進むにつれて、空気がどんどん重くなり、魔物の気配が濃くなっていることを感じる。
「次の階層はどうなってるんだ……」
不安と期待を胸に抱きながら、彼は慎重に進んでいった。
第十一階層から第十四階層
十一階層では、コウモリ型の魔物「ダークバット」の群れが悠を待ち構えていた。彼らは暗闇の中から一斉に襲いかかってくるため、悠は視界を奪われ苦戦を強いられる。しかし、音に集中し、『獣の脚力』で敏捷に動き回ることで徐々に優位を取り戻した。
第十二階層では、巨大な蜘蛛「ポイズンスパイダー」との戦いが繰り広げられる。蜘蛛の糸に絡め取られそうになりながらも、習得した『毒耐性(小)』が役立ち、毒攻撃を回避して撃破することに成功した。
「少しずつ強くなってる気がするな……けど、油断は禁物だ。」
十三階層では、凍えるような寒気の漂うエリアに到達。ここでは氷の魔物「フロストゴーレム」が出現し、悠の体力を削るような冷気攻撃で苦しめた。だが、悠はフロストゴーレムの動きが遅いことを利用し、氷を溶かす弱点に気づいて撃破した。
十四階層では、過去最大級の群れが出現。狼型の魔物「シャドウウルフ」の群れに囲まれるが、『石化耐性』を駆使しながら冷静に対処。戦いを重ねるごとに彼の技術は確実に磨かれていった。
第十五階層:隠された宝箱
十五階層に到達した悠は、広々とした空間に足を踏み入れた。目の前には、他の階層とは違う異様な雰囲気の広間が広がっている。
「この感じ……ただの通路じゃないな。」
広間の中央に、金属製の宝箱が鎮座していた。その輝きはどこか神秘的で、悠を引き寄せるようだった。
「罠かもしれない……けど、ここまで来たら確かめるしかない!」
彼は慎重に周囲を確認し、魔物の気配がないことを確かめると、ゆっくりと宝箱に手をかけた。そして蓋を開けると、中には拳ほどの大きさの不思議な卵が収められていた。
「なんだ、これ……?」
卵は青白く光り、表面には細かい模様が刻まれている。触れると、ほんのり温かい。
「普通の卵じゃないな……」
悠が卵を手に取った瞬間、頭の中に声が響いた。
「契約者よ。我が力を必要とするか?」
「な、なんだ!?」
驚きながらも声に導かれるように、悠は卵を握りしめた。その瞬間、卵から光が溢れ出し、彼の体を包み込む。
「契約が成立しました。次の試練に備えよ。」
光が収まると、卵は消えており、彼の手には小さな青い紋章が刻まれていた。
「これは……どういうことだ?」
紋章は手の甲に浮かび上がり、微かに輝きを放っている。その瞬間、彼のステータス画面に新しい項目が追加されているのに気づいた。
•契約生物: 未孵化
•属性: 水
•スキル: 不明
「未孵化……ってことは、これが生き物だっていうのか?」
悠は戸惑いながらも、卵から感じた不思議な力に期待を抱く。そして、契約の意味を知るために、さらなる探索を決意した。