二階層〜十階層
第2章:十階層への挑戦
悠がダンジョンの1階層を突破し、セーブポイントに到達してから数時間が経った。戦闘を通じて得た経験値と新たなスキルが、彼に大きな自信を与えていた。しかし、それは同時に油断を生む危険性も孕んでいた。
「次は2階層だな。どんな魔物が出てくるんだろう?」
セーブポイントの奥へ進むと、急に道が狭まり、足元が不安定な石橋へと変わった。下を覗き込むと暗闇が広がっており、どこまで続いているのか見当もつかない。
「落ちたら終わりだな……慎重に行こう。」
短剣を片手に構えながら、悠はゆっくりと進んでいく。道中でスライムが数体出現したが、1階層での経験を活かして素早く撃破した。
「体が軽くなってる……『獣の脚力』のおかげか?」
俊敏性が向上したことで、スライムの攻撃を容易に回避できるようになっていた。さらに、素早い動きで敵の弱点を正確に突けるようになったことに自分でも驚いていた。
第二階層:洞窟の沼地
進んだ先には、じめじめとした湿気が漂う広い空間が広がっていた。地面には大小の沼地が点在しており、不用意に踏み込めば足を取られそうだった。
「これは厄介だな……足元に気をつけないと。」
悠が注意深く進んでいると、突然沼地の中から何かが飛び出した。それはカエルのような姿をした魔物だった。
「スワンプフロッグ」
•レベル: 4
•攻撃力: 6
•防御力: 3
•スキル: 毒液噴射
悠は身構えたが、相手は突然口を大きく開け、緑色の液体を彼に向かって噴射してきた。
「毒か!」
咄嗟に身を屈めて避けたが、地面に触れた液体がじゅうじゅうと音を立てて蒸発するのを見て、毒の危険性を実感する。
「まともに食らったらヤバいな……近づいて一気に倒す!」
悠は『獣の脚力』を発動し、素早い動きでスワンプフロッグとの距離を詰めた。そして短剣を振り下ろし、魔物の体を貫いた。スワンプフロッグは断末魔の叫びを上げながら消滅し、地面に小さな光の球を残した。
「スキルの書:『毒耐性(小)』を獲得しました。」
「毒耐性か……これなら少しは安心して進めるな。」
スキルを習得し、再び歩き出す悠。沼地の罠やスワンプフロッグの群れに苦戦しながらも、彼は順調に進んでいった。
第五階層:試練の空間
十階層への道中、最も手強かったのは第五階層だった。そこは奇妙に静まり返った空間で、天井から光が差し込み、中央には古びた石碑が立っていた。
石碑に近づくと、文字が浮かび上がる。
「試練を乗り越えよ。さもなくば、この先へ進むことは許されない。」
その瞬間、空間が揺れ、巨大な人型の魔物が現れた。
「ストーンゴーレム」
•レベル: 10
•攻撃力: 15
•防御力: 20
•スキル: 石化攻撃
「これ、マジでやばいぞ……!」
悠はゴーレムの圧倒的な防御力に苦戦した。短剣の攻撃はほとんど通らず、一撃を避け損ねれば即死しかねない状況だった。
「どうする……どうすれば勝てる?」
必死で考えた末、悠はゴーレムの動きに注目した。巨大な体の割に動きは遅く、攻撃後には一瞬の隙が生まれることに気づいた。
「これしかない……!」
悠はゴーレムの攻撃をぎりぎりでかわし、その隙に背後へ回り込むと、短剣で関節部分を狙った。何度も攻撃を繰り返し、徐々にゴーレムの動きが鈍っていく。
最終的に、悠はゴーレムの首元に渾身の一撃を叩き込んだ。その瞬間、ゴーレムは崩れ落ち、消滅した。
「経験値を大量に獲得しました。」
「レベルが3上昇しました。」
「ふぅ……もう倒れるかと思った。」
悠は息を整えながら、ゴーレムの残骸から拾った「スキルの書」を確認する。
「スキルの書:『石化耐性』を獲得しました。」
第十階層への到達
悠が第十階層に到達したとき、彼のステータスは大幅に向上していた。
•レベル: 8
•体力: 45/45
•攻撃力: 18
•防御力: 12
•敏捷性: 15
•スキル: 体力増強(小)、毒耐性(小)、石化耐性、獣の脚力
「ここまで来たんだ……次はどんな試練が待っているんだろう?」
暗い洞窟の中、悠は確かな成長を実感しながら、さらに深い階層へと歩を進めた。次なる戦いが、彼を待ち構えている。