86チェリニーの爪
「うん、とっても喜んでるよ。 だって、服から手を離そうとしないもん」
お母様は嬉しそうに笑って今度はスズナとチェリニーを呼んだ。
【なぁに~?】
スズナ達は、そう言ってトテトテとお母様の方へ歩み寄る。
するとお母様は、また新しい服を出してくれた。
それは、私達とは違って着ぐるみではなかった。
「どう? 2人は人形ではないから帽子とマントと靴にしてみたんだけど…」
お母様は、そう言いながらもちゃくちゃくと2人に着せていく。
【うん、いいね❗】
スズナはそう言うと、タポポ達と一緒にくるくると周り始めた。
一方チェリニーは、どこか納得行かないような雰囲気だ。
【う~ん、なんか足が変な感じ…】
チェリニーはぽいぽいっと靴を脱ぐと、う~んと伸びをした。
するとすぐさまお母様が靴の確認を始める。
だが靴に問題はなかったみたいで、チェリニーを捕まえると足先を見た。
「あ~、これは違和感あるわね。 だって、こんなにも爪が伸びているもの」
チェリニーの足先を見てみると、爪は見えなかった。
「お母様、爪どこ?」
私は、そう言うとチェリニーを抱き上げてお母様に渡す。
するとお母様は、猫の爪をだすときのようにチェリニーの肉球をぷにっと押した。
そして見えたチェリニーの爪は細くて鋭そうだったが、長くて出すと肉球に当たりそうである。
私がびっくりして声を出せずにいると、お母様はアメリに爪切りを持ってくるようにいった。
すぐさまやってきた爪切りで、チェリニーの爪はパチパチと切られていく。
【うぅ、なんかピリッとするよ~❗】
チェリニーは足を引っ込めようとするが、お母様に捕まってしまって逃げられそうにはなかった。
ここまで見ていると、チェリーラビットは本当に地球の猫に似ている気がしてきた。
「はい、終わりよ。 もう一回靴を履いてみてくれるかしら?」
お母様にそう言われて渋々靴を履くチェリニー、だがいざ履いてみるととても驚いていた。
【なんか丁度良いかも❗】
お母様はそんなチェリニーの様子を見て微笑むと、こう言った。
「やっぱり爪が当たってたみたいね。 それじゃあ、ご飯を食べたらお祭りに行くわよ」
そうか爪が当たってたのか、お母様はよく気が付くな。
って、そうじゃなくて❗
「お祭りってなに? なにかあるの?」
私は、瞳をキラキラさせながら聞いてみる。
「そうよ、今日はお祭りがあるの。 どんなお祭りなのかは後で説明してあげるわね」
「楽しみ❗」
私達は、お祭りという言葉を聞いて、万歳をして喜んだ。
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